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“VOTE THE ASSHOLES OUT(投票をしてクソ野郎を叩き出せ)”をそっと掲げるパタゴニアのショーツ【Editors' Pick】

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GQ JAPAN

編集部員がいま注目しているモノ/コトを紹介するエディターズピック。デジタル・エディターの横山芙美が紹介するのは、ジャケ買いならぬ“タグ買い”したパタゴニアのショーツだ。 【写真を見る】ショーツの詳細をチェック!

メッセージをまとう

9月13日、友人からメールが来る。「パタゴニア、マジ? ネタかな?」。添えられていたのは、“VOTE THE ASSHOLES OUT(投票をしてクソ野郎を叩き出せ)”と書かれたタグ裏の写真だった。SNSに投稿され話題になっているという。「いや、さすがにネタっぽいね?」と答えつつ、「確認してくる!」と最寄りのパタゴニアの店舗へと向かった。ふだんから出不精の私を動かしたのは、そのタグが「現実であってほしい!」という思いだった。 かくして私はそれを本当に見つけ、すぐさま購入した。現実だったのだ! アイテムの名は、「ロード・トゥ・リジェネラティブ・スタンドアップ・ショーツ」。パタゴニアが近年推進する「リジェネラティブ・オーガニック農法」を採用する農家がつくったコットンを利用したという製品のひとつ。従来の巨大農業が気候危機を深化させている炭素排出量の最大25%を占めている現実に対して、この農法は、地中に炭素を戻す一助となる健全な土壌を構築することを目的としている。 時期が時期だけに、“VOTE THE ASSHOLES OUT(投票をしてクソ野郎を叩き出せ)”のメッセージを見たときには、あんな顔(アメリカ)やこんな顔(日本)が浮かんだものだが、実際のメッセージには、環境問題に対するパタゴニア社の創設者、イヴォン・シュイナードの思いが込められていた。 “VOTE THE ASSHOLES OUT”のメッセージが発されたのは、今年の4月22日、地球環境について考える日とされている「アースデイ」のこと。シュイナード氏が共同設立者を務める自然環境保護の必要性を理解する企業同盟「1% for the Planet」のサイト上だった。 「私はアースデイを祝ったことがありません。なぜなら、このたった1日だけ、地球に意識を向ければそれでいいということになったりすると、地球のためのアクションが毎日必要だということの意識がそがれてしまう、といつも感じてきたからです(原文:I’ve never celebrated Earth Day. I’ve always felt that all of that attention on just one day distracts us from the need to be taking action for the planet every day.)」 この書き出しからしてしびれてしまうのだが、肝心の一文はいったん文章が終わったのちの「追伸」の部分だ。 「追伸:投票をしてクソ野郎を叩き出すことを忘れないで。気候変動に関して私たちは何もすべきではないと信じている政治家のすべてを。地球のために投票し、何もしない奴らに反対してください。私たちには力があり、今がそれを使う時です(P.S. Remember, vote the assholes out--all of those politicians who don't believe we should do anything about climate change. Vote for the planet and against those who would do nothing. We have the power and now is the time to use it.)」 パタゴニアというブランドが大好きなのは、こうした部分だ。少し過激であったとしても、人々を煽動し、考えさせようとするその姿勢に憧れる。“VOTE THE ASSHOLES OUT”をショーツのタグ裏に仕込んでしまうような、そんなカッコよさだ。 そう、ここに“タグ買い”という新たな言葉が誕生した。 パタゴニア ロード・トゥ・リジェネラティブ・スタンドアップ・ショーツ 価格:ウィメンズ 9350円、メンズ 10450円(税込)*2カラーあり https://www.patagonia.jp/home/

文・横山芙美(GQ)

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