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PSVRと“相性最高”のVRゲーム決定版『マーベルアイアンマン VR』ついに発売

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リアルサウンド

 ソニー・インタラクティブエンタテイメントが7月3日、PlayStation VR専用ソフト『マーベルアイアンマン VR』をついに発売した。 【写真】PlayStation VRゲームの決定版といえる『マーベルアイアンマン VR』の世界  アイアンマンは言わずと知れたマーベルの人気ヒーローで、アーマーと呼ばれるパワードスーツを主人公のトニー・スタークが全身に装着し、絶大なパワーと飛行能力、強力な武器を使うことができる。そのアイアンマンに”なる”ことができるゲーム、それが『マーベルアイアンマン VR』だ。  そもそも家庭用VRゲームは、ゲーム内の「移動」をどう表現するかに大きな問題があった。VRゲームを家庭でプレイする場合の姿勢は立つか座っているかで、自由に動き回ることはできない。アミューズメント施設のVRゲームであれば、PCを背負って動き回ることができるフリーローム型や、カートや自転車型の筐体に乗り込みアクセルを踏む等の行動を介することで、ゲーム内の移動と自然に人の動きと連携させる工夫が可能になる。  しかし家庭ではそのような筐体は用意できず、座ったままか立って軽く動くぐらいしかできない中で、ゲーム内世界の移動を実現せねばならない。前に歩くために方向キーやアナログスティックを倒すという操作は、没入感を著しく損なってしまうのだ。飛行機操縦のように手の動きで移動を操作するモチーフであれば、PS Moveコントローラーを使って自然に移動操作ができるが、そうでなければ移動を自動にして方向だけ頭の動きで追従するという方法が取られることも多い。「家庭用VRゲームでゲーム内を自由に動き回ることは難しい」というのは、ゲームファンのなかではある種暗黙の了解のようなものであった。  そして『マーベルアイアンマン VR』は、この制約に対するひとつの答えを示している。というより、アイアンマン自体が家庭用VRゲーム向きなキャラクターである。アイアンマンは空中を自在に飛べるが、それは足の裏と掌のスラスターによる制御によるもの。前方に飛行する時は掌を後ろに向け、横に向ければ体は横にスライドする。つまり、原作の設定時点から“手の動きでゲーム内の移動を自然に実現できる”キャラクターなのだ。本ゲーム内では足のスラスターは自動のホバー(そのため操作不可)、方向制御を手のスラスターと分担することにより、自然で簡易な操作を可能にしている。自分の向き・回転だけは実際にその場でぐるぐる回って調整することが必要だが、手による制御で旋回も可能にすると操作が途端に難しくなり、激しく酔うことが想像できるので仕方のないところだろう。その意味でも、家庭用VRゲームとしてベストになるように調整していると考えられる。  また、本作はひとつのゲームとしても、しっかり成立するよう考えられている。VRゲームの最初期は、どうしてもVR体験自体がメインの訴求になり、没入することはできてもゲームとしては味気ないものがどうしても多くなっていた。これもまた、アイアンマンがVRゲーム向きであったという部分ではあるが、アイアンマンはスラスターとして使う手を使って攻撃する。体験版でも確認できるのは、そのパワーを活かしたパンチと、スラスターと同じところから出る光学兵器「リパルサー・レイ」だ(リパルサーを推進にも利用している、が正しいが)。結果、攻撃する時は移動が十分に出できず、敵の攻撃回避に集中していると攻撃機会が少なくなる。これはスプラトゥーンシリーズ等、他のゲームにも見られるベーシックで普遍的なゲーム性だ。プレイヤーは巧みに移動と攻撃を切り替え、そのバランスとテクニックがゲームの腕となる。本作では片手で移動・もう一方で攻撃するというテクニックが、まずプレイヤーが習得すべきスキルとなってくるだろう。  発売元のソニー・インタラクティブエンタテインメントによれば、最大のアピールポイントは空を飛ぶ体験と「アイアンマンになれる」体験であるという。掌の向きでの姿勢制御はPS Moveでの操作との相性が良く、飛行部分のプロトタイプはスムーズに開発が進んだようだ。思いのままに飛ぶためには少しの慣れがいるが、最初は飛ぶのに苦労する点もまた、トニー・スタークの追体験といえる。  「アイアンマンになれる」部分はVRなので当然ではあるのだが、特に注目したいのは装着のシーケンスだ。アイアンマンになる体験において、この導入は非常に重要。体験版だけでも装着のシーンは2つあり、それぞれで装着の感動・衝撃を味わうことができる。ディスプレイに映し出されるその光景は、アイアンマンとVR(特にヘッドマウントディスプレイ)との相性の良さを確かに示す。一度VRゲームをやってみたいと思っていた人の期待にしっかり応えられる、VRゲームの入り口にもなれるだろう。また、本編プレイ時間のボリュームは8~10時間ほどで、タイムアタックなどのやりこみ要素もあり、まさにPlayStation VRゲームの決定版といえるゲームなのだ。  本作はトニー・スタークになる体験ゆえ、ゲーム中にトニー自身を見る機会は少ない。これはトニーファンにとっては少し寂しく感じるかもしれないが、アーマーのカスタマイズが可能なガレージモードでは、トニー自身を見て楽しむことができるので安心してほしい。  また、同ゲームの日本版におけるトニー・スタークの声は、故・藤原啓治さんが務めている。その点もふまえ、余すところなく『アイアンマン』の世界の中で、トニー・スタークの声を聴いてみるといいだろう。

布村壮太

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