昨年はキャリアハイ 福永祐一騎手の「買える条件・買えない条件」
デビュー25年目にしてキャリアハイ
先週日曜に行われたシンザン記念。過去の勝ち馬にはジェンティルドンナやアーモンドアイの名前が並ぶ出世レースを制したのはピクシーナイトだった。好スタートから、デビュー以来初めてとなる逃げの手を打ち、直線では後続を突き放す形に。セーフティーリードを保ったまま重賞初制覇を飾った。 【愛知杯 2021予想】有力馬はセンテリュオ他 今年も荒れるか!?データから狙える馬は?(SPAIA編) ピクシーナイトの鞍上は福永祐一騎手。このレースの勝利で史上5人目となるJRA通算2400勝を達成した。昨年はコントレイルとのコンビで無敗三冠を達成するなど、押しも押されもせぬトップジョッキーとして素晴らしい活躍を見せている。今週のコラムでは福永祐一騎手の騎乗成績を分析し、おいしい馬券を演出してくれる条件と、消しで勝負したい条件を紹介していく(使用するデータは2016年~2020年)。 まずは2020年の福永祐一騎手の成績を振り返る。134の勝利を積み重ね、ルメール騎手・川田将雅騎手に次ぐリーディング3位。デビュー25年目、44歳にしてキャリアハイの成績をマークした。最高のパートナーであるコントレイルとの数々のレースがクローズアップされがちだが、騎手個人としても円熟期を迎えたといっていい。スランプの時期がなく、安定した騎乗ぶりが光った一年だった。 重賞では年明けこそミヤマザクラのクイーンC制覇が目立つ程度だったが、コントレイルで皐月賞を制覇して以降は【10-7-6-22】複勝率51.1%と馬券圏内の常連に。パフォーマプロミスの鳴尾記念(10番人気)、レッドアンシェルの北九州記念(8番人気)が効いており、同時期での単勝回収率は152%に達していた。
実は中京より阪神で狙い目
続いて、より条件を細かくし、福永騎手を「買える条件」をピックアップする。 目にすることの多い藤原英昭調教師とのタッグでは、乗り替わりでの勝負起用に注目。単勝回収率は129%、芝に限定すると151%と高水準をキープしている。特に重賞での福永騎手へのスイッチは【7-0-2-16】と絶大な威力があり、単回収率は300%近い。頭固定の馬券を買って大枚を手に入れたいところ。 競馬場別では中京と好相性なイメージのある方が多いかもしれないが、最も得意としているのはむしろ阪神。1000回以上の騎乗がありながら単勝回収率102%を記録しているのは驚異的で、芝コースに限定すると過去5年で4度、単回収率100%以上。特にマイルから中距離では他の騎手と一線を画す信頼度がある。 福永騎手を語る際にこれまた持ち出されるのが2歳戦での強さだが、3歳戦を加えて「馬齢限定戦」にまで拡大しても単回収率は103%と優秀。一年を通して施行されている条件なので「迷ったら福永騎手」を頭に叩き込んでおきたい。最後に、自らが手綱をとって菊花賞を制したエピファネイアの産駒で【8-6-2-11】複勝率59.3%と結果が出ている点を押さえる。