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大切な人と一緒に “食の記憶”を辿る『SHOKUDO YArn』の物語

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数年前、石川県小松市に彗星の如く現れて以来、食通たちの熱視線を受け続ける店がある。店の造りから料理まで、すべてが独創的にして唯一無二。その名も『SHOKUDO YArn』。この店がここまで注目を集めるのはなぜなのか、その秘密を追った。

かほり箸からはじまる原点回帰のコース

『SHOKUDO YArn』のメニューには、何やら不思議な言葉が並ぶ。「ナマコ デ ココ」「ごまかされたプッチンプリン」「未確認キノコ」――これらはすべて料理の名前。ランチ、ディナーともにすべておまかせという料理の内容は季節ごとに変化するが、一年を通して「能登ヒバかほり箸」だけは変わらない。文字どおり、食事をするために用いる箸だが、ここでは一品として計上される。

「能登ヒバは神社仏閣などにも使われる木材。この香りを嗅ぐと背筋がしゃんと伸びたり、気持ちが切り替わるという日本人の方が多いと思うんです。食事の前に、まずはこのヒバの香りで、気持ちをリセットしていただきたくて」とオーナーシェフの米田裕二氏。米田シェフが掲げるテーマは原点回帰。個性豊かな料理のベースには、昆布や鰹の出汁をはじめ、伝統的な日本料理のエッセンスが随所に盛り込まれている。 「みなさんにとって、一番美味しい料理はお母さんの料理だと思うんです。僕らは、栄養バランスや彩りを考えながら、毎日心を込めてごはんを作っているお母さんには到底敵わない。だから、一つひとつの素材を丁寧に選びながら、身近な食材や料理をどう表現するかということをテーマにしています」

初めて出合う料理なのになぜか懐かしい

店では裕二氏が料理を、奥様の亜佐美さんがミニャルディーズやデザートを担当する。ふたりが手がける料理は驚きや感動をもたらす一方で、しばしば眠っていた記憶を呼び覚ます。 「The Only WAN」と名付けられた椀物は米田シェフのスペシャリテ。一般的に、出汁を引く作業は厨房内で行うが、こちらでは客が来店してから節を削り、目の前でコーヒー用のサイフォンを使って出汁を引く。

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