豆乳よりもヘルシー? 話題のオートミルクを徹底検証
オートミルクはどのくらいヘルシー?
製造の工程が違うため、オート麦を食べることで得られる栄養素と、オートミルクの栄養素は異なるそう。けれどオートミルクは、体にいい要素をたくさん持っている。 「市販のブランドのなかでは、砂糖不使用で微量栄養素が強化されたオートミルクが、牛乳の代わりとして最適でしょう」とホープさんは語る。 通常オートミルクは、骨の健康に不可欠なカルシウムとビタミンDが強化されていることが多い。カルシウムは骨の形成に必要なミネラルだけど、ビタミンDと一緒に摂取しないと体がカルシウムを十分に吸収できないため、これらの栄養素が一緒に加えられているという。 またリボフラビン(ビタミンB2)やビタミンB12など、ビタミンB群が含まれていることも多い。これらのビタミンは、水溶性で体内に蓄積されないため、食事から摂取する必要があり、健康を維持するうえで重要な役割を果たす。 ビタミンB2は食べ物をエネルギーに変換するだけでなく、抗酸化剤としても作用する。ビタミンB12は神経機能に不可欠であり、赤血球とDNAの生成にも役立っている。
さらにオートミルクには、心臓病のリスクを減らす食物繊維の一種であるβグルカンが含まれている。βグルカンは腸内でゲル状の物質を形成し、コレステロールと結合して、コレステロールが体内に吸収されるのを防ぐ働きがある。 「βグルカンは、コレステロールの低下に関係しています。βグルカンを毎日3g摂取すると、コレステロールが大幅に減少すると言われています」とホープさんは語る。 スウェーデンのルンド大学の研究によると、オークミルクを毎日750ml飲んだ男性は、総血中コレステロールが3%、悪玉コレステロール(LDL)が5%減少した。プレバイオティクスの一つであるβグルカンはまた、腸内の体にいいバクテリアの成長を促してくれる。 基本的に、ほとんどオーツ麦と水だけで作られているオートミルクは、ビーガン食品。乳糖、大豆、ナッツなどの素材は不使用なので、食事制限のある人にとってはとくに有益といえる。 オートミルクは一応グルテンフリーではあるけれど、原料のオーツ麦がグルテンを含有するほかの穀物と同じ工場で加工されている場合もあるので、セリアック病の人は注意が必要。市販のオートミルクの一部には、グルテンフリー認定されたオーツ麦で作られているものもあるとはいえ、グルテンに敏感な人は常にラベルをチェックするようにしよう。