豆乳よりもヘルシー? 話題のオートミルクを徹底検証
ここ数年、世界中で注目を集めている植物性ミルク。なかでも体にいいオートミルクは、マイルドでクリーミーな味わいと乳製品のようなコクがあり、牛乳よりもエコフレンドリーなものを探している人にぴったりのドリンクだ。 さらに、オートミルクはほかの植物性ミルク同様(アーモンドミルクやココナッツミルクなど)、ホットドリンクに入れても分離しないからうれしい。
とはいえ、オートミルクに関する疑問はたくさん。 実際、どのくらいヘルシーなの? オートミルクを選ぶメリットって? 本当に地球環境に優しい? それとも単なるマーケティング? オートミルクは牛乳に匹敵するの? 栄養士のジェナ・ホープさんの意見をもとに、オートミルクを買うべきかどうか調べてみた。
オートミルクはどうやって作るの?
オートミルクとは、全粒オーツ麦から作られる植物性ミルクのこと。まずオート麦を挽いて表皮を取り除き、それらを大量のおかゆを作る要領で温水に入れてかき混ぜると、ドロドロになる。そこに酵素を加えて加熱すると、オートミルクのベースが出来上がる。 こうして作られたベースを、固体と液体に分離し、液体のほうにカルシウムやビタミンB群、ビタミンDなどを追加して、ビタミンとミネラルを強化する。最後に保存期間を長くするため、強化された液体を容器に詰める前に低温殺菌、もしくはほかの方法で熱処理をすると、オートミルクが完成する。
オートミルクの栄養価
グラス1杯分のオートミルクの栄養価はどのくらい? 多量栄養素や微量栄養素の量は、製造の工程や強化するために何を加えたかによって変わるため、ブランドによって異なるという。 下記は、「オートリー」社の「ホールオートドリンク」100mlに含まれる栄養素を、1日の推奨摂取量(RDA)のパーセンテージと共に示したもの。 ・エネルギー 57kcal ・脂質 2.8g(飽和脂肪0.3g) ・炭水化物 6.6g(糖質 4.1g) ・食物繊維 0.8g ・たんぱく質 1g ・塩分 0.1g ・ビタミンD 50μg (RDAの30%) ・ビタミンB2 0.21mg (RDAの15%) ・ビタミンB12 0.38μg (RDAの15%) ・カリウム 151mg(RDAの7.5%) ・カルシウム 120mg(RDAの15%) これを見ると、全乳と比べてカロリーがほぼ同じでたんぱく質量は約3分の1。総脂肪も全乳より少なく、飽和脂肪ははるかに少ないけれど、炭水化物は多い(ただし単糖は牛乳よりも少ない)。そして、腸の健康にいい可溶性繊維質が豊富、ということが分かる。