「若い力」輪広がる 金沢市事業団に感想文や写真
金沢で親しまれている伝統の集団演技「若い力」を運動会で披露した東京の私立小から、金沢市スポーツ事業団に児童の感想文や写真が届いた。感想文には「若い力」を息を合わせて演技したことで達成感を味わえたという児童の実感がつづられていた。「若い力プロジェクト」を進める同事業団は、ホームページや会員制交流サイト(SNS)に載せ、さらに魅力を発信していく。
感想文は、11月7日の運動会で「若い力」を披露した東京・あきる野市の菅(すが)生(お)学園初等学校5・6年生の28人が書いた。「最初は動きをそろえるのが難しかったが、みんなで改善点を考えた」「細かな動きまで直したら、とてもよくそろった」「一つのことを協力してやり遂げられて良かった」などと記されていた。
運動会当日の写真7枚や5分ほどの動画を収録したDVD、担当教諭の感謝の手紙も同封され、2日に事業団に届いた。
1947(昭和22)年の第2回石川国体に合わせて制作された「若い力」は、金沢の小学生が受け継いできた。感想文には「金沢だけではなく、いろいろな学校で行われれば、若い力のかっこよさをたくさんの人に広げられる」との言葉もあった。同校の担当教諭が金沢の小学校に通っていた頃に若い力を体験していた。新型コロナウイルスの影響で接触を避けるため、組み体操の代わりに距離を保ちながらできる「若い力」を採用した。事業団は資料を送るなどして指導を支えた。
新型コロナによるストレスや運動不足を解消してもらおうと、事業団は若い力の発信に努めており、担当者は「若い力に取り組んで良かったという感想が多く、自信になった。さらに広げていきたい」と話した。
北國新聞社