煮豆の会社がブームをつくったデザートは? 「フジッコ」に聞いた
【会社のギモン】フジッコ おせち料理の定番と言えば黒豆。その煮豆市場で約50%のシェアを獲得しているフジッコの「おまめさん」シリーズは1976年発売のロングセラー商品でもある。 【写真】通信サービスBIGLOBEの青いキャラクターは何者? ビッグローブに聞いた 中でも「おまめさん丹波黒黒豆」は、大豆の希少品種である丹波黒をふんわりやわらかな食感に仕上げたおせち料理に欠かせない一品。昨年、160年ぶりに上野東照宮への“黒豆奉納”が復活。徳川宗家第19代当主である徳川家広氏や俳優・松平健さんが参列したが、その旗振り役が同社だった。 そんなフジッコだが、食に関する数々のブームを生み出している。 「1993年に『ナタデココ』を発売し、ナタデココブームを巻き起こしました。当時のナタデココの売り上げは約60億円。現在も国内で唯一のナタデココ製造工場を稼働させていますが、きっかけは女性社員がフィリピン旅行でナタデココを知ったことです」(フジッコ広報担当者) ■「カスピ海ヨーグルトの日」を制定 さらに、長寿のコーカサス地方(カスピ海と黒海に挟まれた地域)の人たちが食べる「カスピ海ヨーグルト」を世に広めたのもフジッコだ。 「長寿食文化の研究が専門の武庫川女子大学の家森博士と共同開発を行い、コーカサス地方から研究のために持ち帰ったヨーグルトをベースにクレモリス菌FC株を培養して作った種菌の生産を始めました。2007年にはカスピ海ヨーグルト手づくり用種菌が100万セットを突破したことを記念して『カスピ海ヨーグルトの日(11月18日)』を制定しています」(前出の担当者) 昨年、このクレモリス菌FC株を「まるごと大豆」に使用し発酵させた大豆ヨーグルト「まるごとSOYカスピ海ヨーグルト」を発売。すると、またたく間にヒット商品となり、カスピ海ヨーグルトブームの再燃と目されている。 とろろ昆布からスタートしたフジッコ(旧社名は富士昆布)だが、今後もブームをつくり出してくれそうだ。