新庄日本ハムの「強み」と「弱点」。積極性が増した打線は長打力増も、先発4番手以降に課題<SLUGGER>
“話題先行”の日本ハムを、冷静にデータで分析
開幕から日本ハムのビッグボス=新庄剛志監督が大きな話題を集めている。もっとも、驚きの発言や行動が注目される一方で、「実際のチーム」がどのような状態にあるのかは触れられる機会が少ないように思う。 【動画】新庄BB“仕込み”の初球攻撃! ブレイク中の万波中正が放った豪快弾 現在、日本ハムはパ・リーグ最下位。果たして彼らはどれほどの実力を持ったチームなのか、どういった課題があるのか。そして、ビッグボスの采配はどのような影響を生んでいるのか――新生・日本ハムについてフラットな視点で評価を行っていこう。 ※データは5月22日終了時点 まず、「得失点差」を見ていこう。日本ハムは交流戦前の段階で勝率.400。5位と1.5ゲーム差の最下位となっている。ここまでの戦いぶりからパ・リーグでは一段階劣るチームと見る人もいるかもしれない。しかし、実際の勝率と得失点差を見ると見え方は変わってくる。 ●パ・リーグ順位 【1位】楽天/勝率.634/得失点差+40 【2位】ソフトバンク/.595/+30 【3位】オリックス/.478/-29 【4位】西武/.477/±0 【5位】ロッテ/.432/-20 【6位】日本ハム/.400/-21 日本ハムはここまで得失点差が-21。3位オリックスの-29を上回り、5位ロッテの-20に迫る数字を記録している。統計的な研究により、得失点差の大小は試合が多くなるほど順位にそのまま反映されやすくなることが分かっている。つまり、得失点差はチームの実力を反映している数字なのだ。 この視点で考えると、日本ハムは最下位ではあるもののオリックス、ロッテとさほどチーム力に差がある状態ではないと見ることができる。 次に、具体的に得点&失点ごとにチームの戦力を評価していこう。まず得点面だ。 今季の日本ハムはリーグ3位の1試合平均3.29得点。昨季が3.17点でリーグワーストだったこと、また今季のパ・リーグが極端な投高打低傾向にあることを考えると、かなり健闘していると言っていいだろう。 <パ・リーグ平均得点> 【1位】ソフトバンク/4.00 【2位】楽天/3.76 【3位】日本ハム/3.29 【4位】ロッテ/3.02 【5位】西武/2.98 【6位】オリックス/2.63