最高にサイバーなメカヘッド Twitterで話題のハッシュタグに集った「設計図なし」の逸品
「VR」や「メタバース」がホットワードとなり、SF作品の中の“電脳世界“がいよいよ現実のものとなりつつある現在。 【画像】超かっこいいメカヘッドの数々を見る(全9点) 現実世界でも、SF作品に出てくるような、サイバーでメカニカルなアイテムを制作している人たちがいる。 気鋭のクリエイターたちがジャンルレスに作品を披露するTwitterハッシュタグ「#フォロワー10000以下の一次創作作家発掘フェス」に自作の「メカヘッド」を投稿するルオンさんもその一人だ。 今回は、ルオンさんに「メカヘッド」制作の様子やつくりはじめたきっかけをインタビューした。
設計図はなし、瞬間的なひらめきを重視
「メカヘッド」は、まるでSF作品の機械のように、様々な形のプレートを組み合わせてデザインされたヘルメット型の作品。 ルオンさんによると、カットしたアクリル樹脂板を手作業で熱加工してパーツを成型、それを組み合わせて制作するという。 デザインと制作方法について聞くと、なんと「デザインはその時にひらめいた物を即時形にしています。それ故に設計図はありません」との返答が。非常に複雑な造形をしているこのメカヘッドが、設計図なしで制作されているというのは驚きだ。
改造からはじまった「メカヘッド」がブランドに
また、「キットバッシュ」という手法をメインに制作を行うことが、ルオンさんのこだわりポイントだという。 「キットバッシュ」は既存のパーツをアレンジしてオリジナル作品に組み込むという手法。ゼロからすべてのパーツをつくり出さずともオリジナル作品を制作できるため、工数を削減できる。 ルオンさんはパーツを組み合わせるだけの作品なら、2時間程でつくることができると話す。こういった工夫が作品の安定したアウトプットに一役買っているそうだ。 メカヘッドを制作しはじめたきっかけは、メカニカルなハンドメイドアイテムの販売を行うブランド「中央町戦術工芸」の存在。 ルオンさんは中央町戦術工芸の作品を独自に改造し、組み合わせて顔全体を覆うマスクをつくったことを契機として「メカヘッド」の制作をスタートさせた。後に正式にオファーがあり、現在は中央町戦術工芸の1ブランド「3Re(スリー)」として技術供給を受け、販売も行なっている。 ルオンさんのメカヘッドはBOOTHの「3Re」公式ショップにて販売されている。
小林優介