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6月下旬の中国・鋼材在庫、メーカー減少、流通は増加。条鋼市況は軟化基調に

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鉄鋼新聞

 中国市場で条鋼類の調整色が強まってきた。特に異形棒鋼の流通在庫が高止まりし、市況も6月上旬以降、ジリ安傾向にある。中国ミルが鉄筋用棒鋼を過去最高レベルへ増産する一方、重慶を初めとした長江上流で大洪水が発生するなど雨季で建材需要が鈍ってきたことも影響しているようだ。  中国鋼鉄工業協会(CISA)が公表した6月下旬の流通在庫は1216万トンとなり、6月中旬時点から3万トン増加した。微増ながら、新型コロナが収束に向かい経済活動が再開した3月上旬以降では初めて増加へ転じた形になる。流通在庫は、冷延鋼板や厚板がコロナ前の水準へ戻り調整を終えたが、異形棒鋼は1月時点と比べ1・7倍の628万トンと高止まりしている。6月中旬の615万トンからは増加へ転じており、流通在庫増の主因となった。  6月に入り増加していたメーカー在庫は下旬に1362万トンと、中旬時点から100万トン減った。しかしメーカー在庫は毎月下旬で一気に減る傾向があり、5月下旬と比べると34万トン増えている。メーカー、流通在庫とも減少のペースが落ちている状況だ。  在庫動向の変調と歩を合わせるように、鋼材市況でも条鋼類は軟化し始めている。6月末時点で異形棒鋼はトン当たり約3650元(増値税込み、約5万6千円)と、6月初旬から約100元値下がりした。自動車向けの需要回復で熱延コイルが3850元とコロナ後の最高値を付けているのと対照的な動きを見せている。  CISA加盟企業による6月下旬の1日当たり粗鋼生産は214万2千トンと、中旬時点から横ばいだった。「青空を取り戻す戦い」が再び打ち出されるなど環境規制の動きもあり増産こそ止まってきたものの、なお高原状態を維持している。中国の鉄鋼生産は5~6月にピークを打つ傾向にあるが、夏場の不需要期に向け今年も減産に向かうか注視される。