篠原ともえデザインの「革のきもの」、世界的な広告賞で銀賞・銅賞の二冠を達成!
篠原ともえがデザイン・ディレクションを手がけた、革のきもの「THE LEATHER SCRAP KIMONO」が国際的な広告賞、第101回ニューヨークADC賞にて銀賞・銅賞を受賞! 【動画】水墨画のような美しいきものは、どのように生まれたのか? この作品は、一般社団法人 日本タンナーズ協会のウェブサイト「革きゅん」の企画として、埼玉県草加市のタンナーとの協働により制作。一昨年もこのプロジェクトに参画し、革という素材に向き合いクリエイションを手がけてきた篠原は、本来なら廃棄せざるを得ない革の“端”に着目。その有機的な形状に、動物たちが暮らす山々の風景を重ね合わせ、水墨画を彷彿とさせる幽玄の世界をグラデーションで表現した。 草加市のタンナー伊藤産業や縫製会社レファンズら革のプロフェッショナルたちが、その知見と高い技術力をこの作品のために惜しみなく注ぎ込んだ。従来から生地を無駄なく使う日本のきものに着想を得てデザインする篠原ならではの、SDGsに繋がるメッセージの込められた美しいアートピースが完成した。
ニューヨークADC賞は、世界で最も古い広告デザインの国際賞。今回は企業ブランディングやグラフィックデザインの側面に焦点を当てたブランド・コミュニケーション部門でシルバーキューブ(銀賞)を、また、ファッションデザイン部門ではブロンズキューブ(銅賞)を受賞。日本の皮革産業の技術力と、受け継がれてきた職人技を世界の舞台で披露し、高い評価を得た。 篠原は受賞の報告を受け、次のようにコメントしている。 「この作品は、日本の皮革産業を支える職人の方々の技術の賜物です。今回、すでに定年退職された職人さんにも、その方の優れた技巧が本作を作り上げるうえで必要不可欠ということでご参加いただいたのですが、この取り組みをきっかけに、その技術が再認識され、継承の流れが生まれたとお聞きしたときは、言葉になりませんでした。ものを形にするだけでなく、こうしたかけがえのない伝統の橋渡しをすることも、私たちデザイナーの責務だと思っております。今後もデザインやアートの力を信じ、世界へさまざまな魅力をお届けできるよう精進してまいります」 なお、「THE LEATHER SCRAP KIMONO」は、5月26日(木)、27日(金)に開催される「東京レザーフェア」にも展示予定。篠原ともえが革のプロフェッショナルとともにつくりあげた美しい作品に出合えるチャンスをお見逃しなく。