職員女性が告発!日本フットサル連盟の「壮絶パワハラ&セクハラ」
5月11日、一般社団法人・日本フットサル連盟(JFF)に勤務していた女性が同連盟の業務改善を求める文書をウェブサイト『note』に記し、Twitterを通じてすぐに拡散された。わずか数分でリツイート数は1400を超えた。タイトルは「私は死にたかった」。同じ職場にいた人から受けたセクハラ、パワハラに加え、過剰労働の影響で流産してしまった事実まで記されている。このたび、書いた当事者・高橋明美さん(仮名)がFRIDAYデジタルの取材に応じた。弁護士を立てて同連盟に意見書を提出しているが、納得いく回答とは程遠く、このまま話し合いが平行線をたどった場合、JFFを相手に損害賠償を求める訴訟に発展する可能性も出てきた。 【画像】パワハラ、セクハラ、流産…。SNSで公表された壮絶体験の一部 ◆フットサルW杯ではあの「レジェンド」も日本代表に 高橋さんがかつて勤務した日本フットサル連盟(JFF)は日本サッカー協会の傘下にあり、1977年に「日本ミニサッカー連盟」として発足。室内で行われる5人制サッカーが「フットサル」に変わった翌年の1995年から現在の呼称に変わった。 日本代表は1989年から始まったフットサルワールドカップ(W杯)に通算4度出場。元サッカー日本代表の三浦知良(現・JFL鈴鹿)が参戦した2012年W杯でおさめたベスト16が最高戦績だ。フットサルの全国リーグ「Fリーグ」で元Jリーグの選手がプレーするケースも増え、2010年W杯で日本代表として活躍した松井大輔も昨年からYSCC横浜に加入した。 サッカー界とのつながりが年々深まるフットサルの世界に身を置く高橋さんは長年、葛藤を胸に秘めてきた。 「これまでセクハラやパワハラ、すごく長い労働時間などについて、改善を求めて内部でずっと訴えてきました。しかし連盟の方々や、さらに上位団体に相談しても、改善の手ごたえを感じられる回答をいただけませんでした。仕事による負担が重なって、数年前に流産してしまったショックは今でも続いています。 『私は死にたい』というタイトルについては、積極的ではないにせよ、そういう感情になったことは何度もあります。私だけでなく、過酷な労働や精神的な圧力によって体調を崩して辞めていった方もたくさんいて、そういった方々への思いもありますし、実際に改善できなければ今後、この業界で働くことを希望する人がまた私と同じような思いをするかもしれませんし、そうなってほしくないと考えました」 高橋さんが告発するきっかけとなったのはかつてJFFの同僚でnoteにも記されたA氏の存在だった。日常的に年齢や見た目、結婚、子供などの話をされていたが、2017年4月、都内で行われた勉強会が決定打となった。 「打ち上げの後、カラオケボックスに行きましたが、そこでAさんから『(高橋さんの)下の毛ってさ~』と非常に直接的で屈辱的なことを言われました。その場にいたのはAさんと男性2人で女性は私だけだったのですが、『ひどいことを言うな』と思いながら、その後も我慢しながら仕事は続けていました」 当時、高橋さんはJFFでは週4日仕事をする契約だった。ただ、当時の連盟のスタッフは高橋さんを含めて6人。平日の業務に加え、試合会場での現場業務をこなそうとすると、休日返上になった。だが、残業代はすべてをつけることはできなかった。改善を求めようにも専用窓口はなく、他の職員も黙って働き続けていた。 そんな状態が1年以上続く中、高橋さんは意を決してA氏に人数を増やすなどの改善を何度も訴えたが、曖昧な返事しかもらえなかった。 noteには記されていないが、2018年冬ごろ、高橋さんはA氏への不信感が最高潮に達する出来事があった。ある物件の購入を希望し、ローンを組むために必要な書類を提出するため、一部A氏にお願いした書類があった。高橋さんはA氏に手元に必要な期日を事前に伝え、途中催促もしたが、期日になっても書類は届かず。そのことが響き、物件が買えなかった。 時間外労働が続き、不動産の一件も起きたため、高橋さんはA氏の上司にあたるB氏に、セクハラ発言も含めて報告。その後、高橋さんとA氏、B氏の3者が顔をあわせ、A氏からは高橋さんへ謝罪もあった。A氏は結局、2019年春に連盟を去り、現在は別のスポーツ団体の幹部だ。