ジャズ・ピアニスト“川上さとみ”、ピアノ・トリオでダイレクトカッティング生配信
ジャズ・ピアノの巨匠ハンク・ジョーンズに絶賛され、その実力・作曲能力・音色の美しさが世界トップクラスと評される、ジャズ・ピアニスト“川上さとみ”率いるピアノ・トリオが、9月13日(水)にダイレクト・カッティングという究極の録音現場の生配信に挑みます。 共演するカナダ出身のべーシストブレント・ナッシーは、ダイアナ・クラールやエディ・ヘンダーソンなど多くのミュージシャンと共演後、日本へ移住。ジャズ、クラシック、ポップスと幅広いフィールドで活躍中。同じく、ドラマーの田鹿雅裕は、リチャード・デイビス、スコット・ハミルトン、穐吉敏子など多くのアーティストと共演してきた歌心溢れるベテラン・ドラマー。当日は、川上が書き上げたアルバム未収録の新曲が披露される予定です。 生配信が行なわれるのは、東京・キング関口台スタジオ。大編成オーケストラが録音できるスタジオでダイレクト・カッティング・システムを常設しているのは、世界でイギリスのアビー・ロード・スタジオと本スタジオのみ。 ダイレクト・カッティングとは、演奏を2chステレオ録音しながら、同時にレコード用のカッティングをする失敗の許されない一発勝負の録音方法。通常はマスターテープに録音し、後日編集したものをラッカー盤に刻んで(カッティングして)いくところを、ダイレクト・カッティングは演奏と同時にラッカー盤に刻んでいく方法となり修正は不可能。ミスをしたらそのままレコード盤に刻み込まれてしまう録音方法です。 そのため、演奏者には通常のレコーディング以上の集中力が求められ、レコーディング・エンジニアにはその場で最高の音にまとめ上げる技量が求められます。カッティング・エンジニアにとっては、その場で繰り広げられる2度とできないジャズの即興演奏を音の劣化なくラッカー盤に刻むため、録音中はカッティング・マシンと極限状態で対峙しなければなりません。 現在ではこうした録音・制作環境は数少なく、言ってみれば関係者のみが経験できる限定空間で、それをライヴ配信することによって、誰でもその生々しい瞬間を目撃できる得難い機会を提案できることとなります。 ライヴ配信をすることで、演奏者と録音スタッフのヴォルテージがマックスとなり、最高の結果が生み出されることが期待されます。そしてライヴ配信を行なった日本初のダイレクト・カッティング・レコードが誕生、発売されることになります。