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香港国家安全維持方法可決を受けて米国が香港への機密テックの輸出を停止

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TechCrunch Japan

米国政府は米国時間6月29日、これまで香港に認めてきた優遇措置の停止に踏み切った。1カ月前にMichael Pompeo(マイケル・ポンペオ)国務長官は、もはや香港には中国から独立した自治が認められないと議会に語っていた(CNBC記事)。優遇措置の停止には、米国の機密テクノロジー輸出許可例外の一時停止、香港への防衛装備品輸出の終了が含まれる。米国の商務省(商務省リリース)と国務省(国務省リリース)とともに、さらなる制限を検討していると述べた。 米国政府の発表は、中国が新しい香港国家安全維持法を導入したというニュースが流れる数時間前に出された。新国家安全維持法では中国が香港の統制を強めることになる。South China Morning Postによると、7月1日に施行される見込みだ。 米国の優遇停止措置で影響を受けるテクノロジー関係の輸出には、コンピューターのチップそして衛星や火器に使用される望遠鏡レンズなどのデュアルユーステクノロジー(民事、軍事の両方に応用されるもの)が含まれる(The Wall Street Journal記事)。 英国が1997年に香港を中国に返還したときに「1国2制度」が導入され、「優遇」という言葉はその制度の下に香港と中国本土を別扱いすることを意味する。この別扱いには、輸出規制や移民政策、関税などが含まれる。しかしこれらの優遇措置は、中国が新たな国家安全維持法を提案した後は危険なものとみなされるようになった。新国家安全維持法では、多くの香港住民が中国本土からの司法の独立の終わりを恐れた(BBC記事)。 米国の商務省と国務省はそれぞれ声明を出し、香港に適用する新たな規制の詳細を明らかにした。商務省長官のWilbur Ross(ウィルバー・ロス)氏は、商務省が機密扱いの米国のテクノロジーに適用していた輸出許可例外を停止し、「優遇措置を終わらせるさらなる対応が検討されている」と述べた。 国務省は防衛装備品の輸出を終了し、「中国に対して取っている防衛装備品とデュアルユーステクノロジーの輸出制限を香港にも適用する」と明らかにした。 ロイターへの声明で、米国の前香港総領事であるKurt Tong(カート・トン)氏は、今日の米政府の決定は、香港がメジャーな製造センターではなく、香港の経済はほとんどがサービスによるものであることなどから、米国と香港の貿易にそれほど大きな影響は及ぼさないだろうと述べた。 米通商代表部の統計によると、2018年の米国の輸出における香港の割合は2.2%で、額にして373億ドル(約4兆円)だった。主な輸出カテゴリーは電気機械、貴金属や貴石、アートやアンティーク、牛肉だ。しかし新規制では、米国の半導体や他のテック企業は香港のクライアントと取引するのが難しくなるかもしれない。 米国が検討する他の規制には、香港との犯罪人引き渡し協定の終了(The New York Times記事)が含まれる。 国務省、商務省ともに規制は国家の安全を理由に導入されると説明した。「統制品目の香港への輸出と中国への輸出を区別することができない」とポペオ氏は書いている。「こうした統制品目が、中国共産党の独裁を支える人民解放軍の手に落ちるというリスクを取ることはどんなことがあってもできない」。 ロス氏は「中国共産党の香港への新たな保安措置の適用では、香港の自治が損なわれる一方で、機密扱いの米国のテクノロジーが人民解放軍や中国国家安全部に渡るリスクが増す」と声明で述べた。 (翻訳:Mizoguchi)

Catherine Shu

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