プレミア12で台湾が日本戦直前に❝奇策❞50万円の罰金を払ってまで先発投手を変更
◆ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12 スーパーラウンド 日本9―6台湾(23日・東京ドーム) 台湾は23日の日本戦で予告していた先発投手を当日に急きょ変更した。22日の試合後、主催者のWBSCに23日の予告先発として伝えられたのが早川と左腕の林イク珉。だが、試合前に両チームの決勝進出が決まると、まさかの行動に出た。 侍ジャパンは林イク珉の先発を前提にミーティングを行い、井端監督も「すでにオーダーを組んでいた」という。ところが23日の第1試合、ベネズエラ・米国戦でベネズエラの敗戦が濃厚となり、日本と台湾双方の決勝進出が見えてきたタイミングで、侍ジャパン側に先発は林イク珉ではなく他の投手に変更したいという旨の連絡が入った。 林イク珉は、Dバックス傘下マイナーでプレーする21歳の有望株で台湾のエース格。1次Lでもライバルとみられていた13日の韓国戦に先発し、5回途中2失点で勝利に貢献していた。故障などではなく、24日の決勝に回すことが理由とみられたため「スポーツマンシップに反する」と日本側は一度拒否。井端監督も「僕らが関わることではないので大会側に言ってもらえれば」と伝えた。すると、台湾はWBSCに掛け合い、関係者によると、WBSCはトーナメント規定に沿い、台湾が約50万円の罰金を払うことで変更を認めた。 侍ジャパンは先発変更を認める代わりに、林イク珉と同じ左腕を登板させるように求めた。実際に先発したのは左腕で22日の米国戦から2戦連続先発となる陳柏清だった。「結果として勝てて良かった」と井端監督。“消化試合”になったから起きた問題とはいえ、決勝を前に後味の悪い先発変更となった。 台湾・曽豪駒監督(先発変更について)「投手を急に変更したのは日本側に対して大変申し訳ない。相手を困らせることになってしまった。あすの試合(決勝)を一番いい状態で迎えたくて、こういうこと(変更)になった」
報知新聞社