ECBが3会合連続利下げ、0.25ポイント下げ3%に-経済下支え
12日に発表されたECBの最新予測はこうした脆弱(ぜいじゃく)な背景を反映し、来年の経済成長とインフレの見通しが下方修正された。
ラガルド総裁は、成長へのリスクは依然として下方に傾いていると述べ、ユーロ圏経済の勢いが弱まっていることを指摘した。
「経済は徐々に強くなるはずだが、以前の予想よりも遅いペースになるだろう」と、同氏はフランクフルトでの記者会見で述べた。「世界の貿易摩擦悪化は輸出減速や世界経済の弱体化を招き、ユーロ圏の成長を圧迫する可能性がある」と解説した。
ラガルド氏によると、この日の決定は全会一致だったが、一部の当局者はより大幅な利下げを提案した。
「50bpの利下げを検討すべきだという提案も幾つかあり、議論された。しかし最終的には、25bpの利下げが正しい決定だと全員が賛成した」と総裁は述べた。
エコノミストはECBの政策金利が最終的に2%で落ち着くとみているが、短期金融市場では1.75%まで下がると見込まれている。市場の見方が正しければ、中立と見なされる水準を下回る金利となり、政策は景気刺激的なものになる可能性が高い。
イタリア中銀のパネッタ総裁とフランス中銀のビルロワドガロー総裁は、景気拡張的な領域に踏み込む可能性を排除していない。
ラガルド氏は、中立金利にECBが近づくにつれて、今後議論されるテーマになるだろうと述べた。
中立金利について「一般的な意見は、恐らく以前よりも少し高いというものだ。いずれ議論することになるだろうが、現時点では時期尚早だ」と語った。
原題:ECB Cuts for Third Straight Time to Prop Up Flagging Economy (4)、ECB Cuts for Third Straight Time to Prop Up Flagging Economy (3)、Italian Bonds Fall as ECB’s Lagarde Strikes Less Dovish Tone(抜粋)