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サガン鳥栖、主力の大量放出は大ダメージ。攻守両面で強みは少なく…今季も苦戦必至か【2020年J1補強診断】

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 2020年のJ1リーグが間もなく開幕する。新シーズンに向け各クラブはどのような補強を行ったのだろうか。今回は、昨シーズン15位だったサガン鳥栖を取り上げる。(文:編集部) ※2020年2月14日のものを再掲 【画像】サガン鳥栖の2020シーズン予想フォーメーション

●主力大量放出で戦力アップならず  現役時代にバルセロナなどでプレーしたルイス・カレーラス・フェレールを新監督に迎え、新たなスタートを切った昨季のサガン鳥栖。しかし、結果的に同指揮官の招聘は失敗に終わった。開幕から10試合でわずか1勝しか挙げられず、得点数も同10試合でたったの「1」。結果的にカレーラス監督は、シーズン開幕から約3ヶ月での退任を余儀なくされている。  その後、金明輝新監督の下で再出発を図った鳥栖だったが、下位から抜け出せない状況は続いていた。最終的に15位フィニッシュで残留は果たせたものの、最終節で他会場の湘南ベルマーレが松本山雅FCに勝っていれば、入れ替え戦の出場圏となる16位転落が確定していた。まさにギリギリでのJ1残留であったと言えるだろう。  と、2019シーズンは鳥栖にとって厳しいものとなったが、苦難はオフシーズンにも訪れる。同クラブのユニフォームスポンサーを8年間務めていた「DHC」が撤退。今月3日には「佐賀新聞社」が“当面の間”、胸スポンサーを務めることがクラブ公式サイトより発表されているが、サポーターに大きな不安が募ったのは間違いないだろう。  そして、今冬には何名かの主力選手がクラブを去った。中でも大きな痛手となりそうなのは、やはりFW小野裕二とMFイサック・クエンカの退団だろう。両者ともに、鳥栖の攻撃面において欠かせない存在であったことは紛れもない事実だ。とくにクエンカは昨季、FW金崎夢生に次いでチーム内2位の得点を挙げていた存在。このような選手の退団は、今季に向けて影響がないとは言い切れないだろう。  さらにはDF高橋祐治やMF福田晃斗といった選手も新天地を求めた。彼らも鳥栖には必要不可欠な存在であり、移籍決定時にショックを受けたサポーターも多かったのではないだろうか。  一方で他クラブから9名の新加入選手を加えるなど、補強には積極的であった。しかし、戦力アップに繋がるかと言えば、微妙なところだ。  攻撃面で即戦力となりそうなのは、京都サンガF.C.からやって来たMF小屋松知哉、ベガルタ仙台からやって来たMF梁勇基だろうか。ただ、小屋松はスピードこそ魅力的だが、得点力という意味では少し物足りない。梁も昨季リーグ戦13試合出場に留まっており、38歳という年齢を考えてもシーズン通して活躍できるか微妙なところだ。  プラサ・コロニアからやってきたFWレンゾ・ロペスは、2018年に京都で11得点を叩き出した選手だが、J1で通用するかどうかは疑問。完全移籍での“再加入”となったFWチアゴ・アウベスも、怪我が多くシーズンフル稼働できるかどうか。MF湯澤洋介はドリブラーだが、J1での実績がなく、トップカテゴリーでどこまで通用するかは未知数。即戦力として数えるのは難しそうだ。  今季は4-3-3がベースとなることが濃厚で、昨季よりもスタイルは攻撃的にはなるだろう。しかし、昨季のチーム内得点王が金崎の7点。それを上回りそうな人材がいないのは事実だ。今季も得点力不足といった課題は残されるかもしれない。  守備陣にはDFエドゥアルド、DF内田裕斗、DF宮大樹、DF王嘉楠などが加わったが、“絶対的”と呼べる存在がいないのが事実。GK守田達弥もGK高丘陽平の牙城を崩せるかどうか微妙なところだ。守備力も昨季よりアップしたとは言い難い。  ただ、MF松岡大起をはじめ、若手選手が多く在籍しており、試合を重ねていく上での成長は楽しみなところだ。若武者が力を発揮できれば、ストロングポイントは増えるだろう。しかし、世代交代を進め不振に陥るチームも決して少なくない。昨季以上の苦戦も、覚悟しておかなければならないだろう。 ●補強・総合力診断 IN GK:守田達弥[松本山雅FC] GK:板橋洋青[サガン鳥栖U-18] DF:パク・ジョンス[柏レイソル/期限付き移籍] DF:岩下敬輔[アビスパ福岡/期限付き移籍期間満了→完全移籍] DF:エドゥアルド[松本山雅FC] DF:宮大樹[ヴィッセル神戸] DF:内田裕斗[徳島ヴォルティス] DF:森下龍矢[明治大学] DF:大畑歩夢[サガン鳥栖U-18] DF:王嘉楠[広州富力(中国)] MF:梁勇基[ベガルタ仙台] MF:湯澤洋介[京都サンガF.C.] MF:小屋松知哉[京都サンガF.C.] MF:本田風智[サガン鳥栖U-18] FW:チアゴ・アウベス[全北現代モータース(韓国)/期限付き移籍期間満了→完全移籍] FW:金森健志[鹿島アントラーズ/期限付き移籍期間満了→完全移籍] FW:レンゾ・ロペス[プラサ・コロニア(ウルグアイ)/期限付き移籍] FW:林大地[大阪体育大学] OUT GK:石川慧[ガンバ大阪] DF:ニノ・ガロヴィッチ[HNKリエカ(クロアチア)] DF:高橋祐治[柏レイソル] DF:三丸拡[柏レイソル] DF:藤田優人[ヴァンフォーレ甲府] DF:安在和樹[レノファ山口/期限付き移籍] DF:金井貢史[名古屋グランパス/期限付き移籍期間満了] MF:谷口博之[現役引退] MF:福田晃斗[湘南ベルマーレ] MF:イサック・クエンカ[ベガルタ仙台] MF:石川啓人[ロアッソ熊本/期限付き移籍] MF:島屋八徳[徳島ヴォルティス/期限付き移籍期間満了→完全移籍] MF:河野広貴[東京ヴェルディ/期限付き移籍期間満了→完全移籍] FW:小野裕二[ガンバ大阪] FW:池田圭[現役引退] FW:ビクトル・イバルボ[V・ファーレン長崎/期限付き移籍期間満了→完全移籍] 補強評価:E  他クラブから9名の新加入選手を加えたが、戦力アップに成功しているとは言い難い。昨季も悩まされた得点力不足の解消は見込めず、守備陣も絶対的な存在がいるとは言い切れず、シーズン通して高い強度を誇れるか微妙なところだ。梁も38歳でフル稼働できるかどうかわからず、湯澤や小屋松、内田といったあたりもJ1での実績が豊富ではない。トップカテゴリーでの高い強度を跳ね除けるだけの力があるのかどうか疑問だ。 総合評価:E  小野やクエンカ、高橋、福田といった主力が抜けた影響は大きいはずだ。昨季以上のストロングポイントを作り出せなければ、当然ながら今季も残留争いに巻き込まれることだろう。若い選手の成長は楽しみなところであるが、「世代交代」が不振の引き金となることもある。ポイントとなるのは攻守にアグレッシブなサッカーがシーズン通してどこまで継続できるか。2018シーズンは14位、2019シーズンは15位。果たして今年は…。

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