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ポスト安倍に求められる外交、メディア戦略は? 第2次安倍政権の歩みを「百田現象」で読み解く!

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ベストセラー作家の百田尚樹氏は、過激な発言を繰り返す右派論客の筆頭と目されている。左派・リベラル派にとっては、頭ごなしに否定するか、見て見ぬふりをする相手でしかない。しかしそれでは日本社会の分断が深まるだけではないか――。 『ルポ 百田尚樹現象 愛国ポピュリズムの現在地』の著者・石戸諭(いしど・さとる)氏は「明らかにリベラル派・左派」でありながら、あえて百田氏本人やファン、編集者、先達に当たる言論人たちを直接取材し、「百田尚樹現象」を分析する手法を採った。 百田尚樹とは何者なのか。そして彼の盟友・安倍晋三が長期政権を終えた今、現象はどう移ろってゆくのか。(この記事は、9月14日発売の『週刊プレイボーイ39・40合併号』に掲載されたものです) * * * ――百田尚樹氏本人へのインタビューを計5時間以上もなされたとのことですが、取材を経てどんな印象を持たれましたか? 石戸 最大のポイントは自覚のなさです。百田さんはどこからどう見ても強烈な右派論客でもあるわけですが、本人は「そんなことはない、一作家にすぎない」と言う。政治的な影響力についても、考えていないというわけです。 それはポーズではなく、本当に無自覚なんです。影響力がないと思っている人に「自覚してください」と求めるのは非常に難しい。責任を感じていないのだから。ここが百田現象の特徴であり、新しさです。 ――本人の自覚はどうあれ、実際には人気と影響力があるからこそ、右派論壇誌に誘われ、第2次安倍政権の応援団長的な存在になりました。本書を読むと右派論客・百田尚樹の誕生と第2次安倍政権発足が密接に関わっていたことがわかります。 石戸 はい、ほとんど重なっていますね。百田さんが2012年の夏に初めて『WiLL』誌に寄稿したときはまだ民主党政権でした。右派論壇のプロデューサー的存在だった当時の編集長、花田紀凱(かずよし)さんからすれば、一番勢いのある作家を呼び込んで安倍再登板の機運を高めたかったのでしょう。 直後、まだ一野党議員だった安倍さんと百田さんの対談が同誌で実現しています。その経緯は本書で取材していますが、さらに百田さんは「安倍晋三総理大臣を求める民間人有志による緊急声明」の発起人に名を連ねます。安倍さんにしてみれば強力な援軍です。 当初、安倍さんは総裁選の有力な候補ではありませんでした。支持者の顔ぶれも代わり映えがしない。そんななかで、あるときから百田尚樹が名を連ねるようになった。社会的インパクトは大きかったと思いますよ。僕もびっくりした記憶があります。

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