Apple Watchの心電図機能(ECG)が、ついに日本で使えるようになる
近々、公開されるiOS 14.4とwatchOS 7.3で、日本でもApple Watchの心電図機能が使えるようになるとAppleが発表した。
心電図アプリの対応機種は、Series 4、5、6
対応するApple Watchは、Series 4、5、6(SEは含まれないようだ)。 USでは、2018年9月発売のApple Watch Series 4から対応していたので、2年4カ月ほど遅れての対応となる。 Appleはこの機能については、管理用医療機器(家庭用心電計プログラム)および管理医療機器(家庭用心拍数モニタプログラム)として、厚生労働大臣から承認を受けることにこだわった。 承認されることで、Apple Watchから得られた情報を医療機関に提供し診断のデータとしてもらうことができるようになる。この承認がなければ、信頼性のないデータとして、医療に活用することはできない。
おそらくUSで発売当初から使えたのは、水面下で保健福祉省と折衝して仕様を調整したのだろう。日本では、Apple Watchが発売されてから日本で臨床試験などを行わなければならないので、どうしても時間がかかってしまったということなのだろう。一刻も早く使いたかった機能ではあるが、やむを得ない側面もある。 また、同時に、Apple Watch Series 3以降で利用可能になる不規則な心拍の通知機能では、バックグラウンドで心拍リズムを時折チェックし、心房細動(AFib)の徴候がある不規則な心拍リズムを特定した場合、知らせてくれる。心房細動は、放置すると世界で2番目に多い死因である脳卒中に繋がる恐れがある。
日本でも臨床試験が行われ、優れた結果を示した
心電図アプリは、Apple Watch Series 4、5、6の裏ぶたにあるクリスタルと、デジタルクラウンに組み込まれている電極を使って、心電図を記録する。計測するには、心電図アプリを開いて、Apple Watchをしている腕と反対側の指をデジタルクラウンに触れると計測できる。30秒後、心拍リズムは心房細動、洞調律、低心拍数、高心拍数、判定不能のいずれかに分類する。これらのデータはヘルスケアアプリケーションに保存され、結果のPDFは医師と共有できる。