中之条・女性強盗殺人事件 2被告を知人男性宅の放火未遂容疑で再逮捕へ 群馬県警が方針固める
群馬県中之条町で昨年8月に自殺願望があったとされる女性が殺害されて所持品が奪われた事件で、強盗殺人罪で起訴された住所不定の男(34)と埼玉県久喜市の女(31)について、女性を殺害した後、女の知人男性宅を燃やそうとした疑いが強まったとして、群馬県警が近く、現住建造物等放火未遂容疑で再逮捕する方針を固めたことが16日、捜査関係者への取材で分かった。
◎殺害と同じく女が架空人物装って男に指示か
捜査関係者によると、両被告は共謀して昨年8月上旬、茨城県つくば市の知人男性宅に火を付けて燃やそうとした疑いが持たれている。男性は女の元交際相手だったとみられるが、火を付けようとした際は不在だったという。
両被告は昨年8月1日、中之条町で川崎市の女性=当時(48)=を殺害後、茨城県に立ち寄り、宮城県へ逃走していた。同6日、行方不明届の出ていた20代の女性と両被告が一緒にいるところを発見された。
これまでの捜査で、女がスマートフォンの通信アプリで架空の人物のアカウントを用いて、男に殺害や逃走先を指示していたことが判明している。知人男性宅への放火未遂事件についても、女が指示していたとみられる。
事件を巡っては、両被告が会員制交流サイト(SNS)を通じて自殺志願者として募った川崎市の女性を殺害して金品を奪おうと計画。共謀して中之条町の駐車場で女性の頭をバットで殴り、ロープで首を絞めた上、近くの橋から川に落として殺害し、運転免許証とキャッシュカード2枚を奪ったとして、強盗殺人容疑で逮捕、起訴されている。