子どもの力で公園できた 資金集めから遊具製作まで 能登島・鰀目「大切に守りたい」
七尾市能登島の鰀目(えのめ)子ども会の児童らが、資金集めから遊具の製作まで自分たちの力で整備を進めてきた公園が16日までに、完成した。鰀目集会場横の雑草が伸び放題の荒れた公園をよみがえらせようと、住民の協力を得ながら、2年以上掛けて取り組んできた。同日、児童12人が活動の成果を発表、滑り台やブランコを設置して生まれ変わった憩いの場が末永く愛されることを願った。 公園は約千平方メートル。2019年春に老朽化した滑り台が撤去され、遊具がなくなったことをきっかけに、子ども会が公園整備を企画した。 「えのめSDGs大作戦~みんなの公園を復活させよう~」と題し、児童はアルミ缶を集めて換金したり、付近のキャンプ場でごみ拾いを手伝ったりして必要な経費を積み立てた。 県の「子どもの夢実現サポート事業」に応募し、採択されたことで材料費などのめどが立ち、昨年10月から整備作業に着手した。児童らは雑草を刈ったり、木材を使ってブランコを作ったりした。重機を扱える住民が土を盛って滑り台と階段を設置し、12月末に完成した。 鰀目集会場で開かれた地域発表会では、県の担当者5人を前に、児童が「大量の空き缶を運ぶのが大変だった」「ショベルカーで掘った穴にタイヤを埋めた」などこれまでの活動を紹介した。公園整備に尽力した住民に感謝状を贈った。 勝尾斗眞君(12)は「みんなの力を集めてできた公園なので大切に守っていきたい」と笑顔を見せた。