【新型スバル・レヴォーグ】なぜJAL格納庫で発表会見? 舞台は成田空港の整備地区 2社共有、安全の意味
スバル、JALとの関係
text:Kenji Momota(桃田健史) スバルが新型「レヴォーグ」発表記者会見を、成田空港整備地区日本航空Aハンガー(格納庫)からおこなった。 【写真】新型スバル・レヴォーグ【情報画像】 (213枚) そう聞いて、多くの人は「なぜ?」と思うだろう。 実は2社には深い繋がりがある。 近年、航空業界では新規導入機種として採用が増えている、ボーイング787。日本航空でも国内線と国際線ですでに運用されている。 その787の機体構造の一部である「中央翼(ちゅうおうよく)」をスバルが提供しているのだ。 スバルは自動車事業と並び、長年に渡り航空宇宙事業を手掛けてきた。民間航空機では、787の他にボーイング社とは767、777、さらに777Xの主要構造に深く関わっている。 そんなスバルが2017年10月、メディア向け取材会「スバルテックツアー」の移動のためにJAL臨時便として787をチャーターするという快挙に出たことがある。 北海道のテストコース視察のため、成田空港と旭川空港を往復。機体外部にはスバルとのジョイント企画を示す表示があり、さらに自動車輸送サービス「Jソルーションホイール」を使って「BRZ」を空輸した。 移動中の機内では、日本航空の担当者が787の中央翼についてプレゼンをおこなった。 あの衝撃的なJAL/スバルのイベントから約3年が経った。 今回の新型レヴォーグでは、スバルはいったいどんなサプライズを用意したのか?
格上の、さらに上
記者会見の副題は、「すべての移動を感動に変えるクルマ」 ライブ映像に切り替わると、日本航空Aハンガーにボーイング787の姿。その前に3台の新型レヴォーグが並んだ。 会見の冒頭、スバルの中村知美社長が、スバルにとっての新型レヴォーグの存在意義について説明した。 その中で、スバルが持つすべての技術を結集して作り上げたクルマであること。 スバルの最新技術を導入したモデルは、日本市場から導入すること。 そして、新型レヴォーグが、次世代スバルのトップバッターであることを主張した。 さらに、より具体的な技術領域としては、先進安全技術の重要性を強調。 アイサイトブランドにおける、衝突回避と運転支援技術は、多くの人が日常の中でのリアルワールドで使える技術として、高い安全性と安心を「お求めやすい価格で提供」することを追求したという。 スポーティ性については、現行インプレッサから採用しているスバル・グローバル・プラットフォーム(SGP)の改良を進めると同時に、フルインナーフレーム構造を採用し、新開発の1.8Lを加えた走りは、「二格上」の出来ばえだと、自信を示した。 自信に満ちたその表情の裏には、好調な販売の出足がある。