村山市の名物でキャラクター制作 村山産業高生、魅力発信に心強い仲間
村山市の村山産業高(坂井孝朗校長)の流通ビジネス科3年生10人が、市の観光資源をPRするオリジナルキャラクターを制作した。若者ならではの感性を生かした3体で、市の魅力を発信する心強い仲間が誕生した。 地元の観光資源の活用方法を考える「観光ビジネス」の授業の一環で取り組んだ。議論を重ねた生徒たちは▽そば▽徳内まつり▽居合道―に特化したキャラクターとし、3班に分かれて、それぞれ三つのデザイン候補を考えた。完成後、流通ビジネス科の1~3年生と教諭の計約60人による投票で決定した。 採用されたのは▽市で一番のそば職人を目指して修業する、頭にかぶったおわんがトレードマークの「そばえもん」▽鳴子を持って法被を着た、踊りがとても上手な「なる子ちゃん」▽居合道を極めたら頭が刀になってしまった妖精「居合キリ助」―の3体。相談したわけではないが、いずれも同市が浅草寺(東京)に奉納していることで有名なわらじを履いており、生徒たちも驚いたという。
「居合キリ助」を担当した天野夢希(いぶき)さん(18)と斎藤大河さん(17)は「刀を頭にしたときのバランスが難しかった。キャラクターを通して村山市に興味を持ち、市を訪れる人が増えてほしい」と話す。 キャラクターはアクリルキーホルダーと、パンフレットで使用する。パンフレットでは、3体が生徒お薦めの観光スポットを紹介している。10月22、23の両日に仙台市勾当台公園で開催された「仙山交流村山フェスティバル」と、11月16、17の両日に浅草寺で開催された「大わらじの里山形県村山市観光物産展」で配布された。 市観光物産協会の矢口勝彦会長は「若者の発想や視点で考案されたキャラクターは、同じく若者やインバウンド(訪日客)の目に留まる。われわれの強力な味方になる」と期待を寄せた。今後、パンフレットは村山市のJR村山駅の観光物産館などに設置する。