【ボクシング】子どもたちに希望の光を─11月下旬、佐賀でキッズイベント開催
11月29日、SAGAサンライズパーク総合体育館ボクシング場(佐賀県佐賀市)で開催された『WBC Cares Japan 2020 in SAGA キッズ・ジュニアボクシングフェスティバル』。77名のキッズジュニアと保護者同行者120名が参加。日本時間同日にエキシビビションマッチで15年ぶりに復帰戦を行った、元世界ヘビー級3団体統一王者マイク・タイソン氏(54歳=アメリカ)からのビデオメッセージが届けられるサプライズもあり、開会式から大いに盛り上がるスタートとなった。 写真=右から山根代表、越本会長、福原さん、平仲絢子さん、黒木、平仲会長
県も協力体制
イベント開催について聞いたのは、それより2ヵ月ほど前のこと。いざその日を迎え来場すると、万全の感染防止対策を取った上での会場設営が施され、参加費無料にも関わらず、子どもたちのために様々な趣向を凝らした演出やイベントがあふれていた。 佐賀県は九州で唯一、プロ加盟ジムがない県。しかし、この会場では今年に入り、西部日本新人王予選全戦と西部日本─中日本新人王対抗戦のプロボクシングが行われた。会場だけでなく、佐賀県自体でプロの試合が開催されたのも初めてのことである。 2019年8月に、大通りを挟んだ向かい側から移転オープンしたばかりの同会場は「ボクシング場」という名のとおり、ボクシング専用の施設とあってリング設営をする必要がない。また、佐賀県は新型コロナウイルス感染者数が安定して少ないという好条件もある。施設運営側も、「無観客であればプロ興行開催もOK」と許可が下りたのだ。そして、「子どもたちのためだったら、施設利用も歓迎したい」との申し出もあり、今回のイベント開催も実現した次第だ。 発案者は、平仲ボクシングスクールジム会長で、西部日本ボクシング協会長も務める元WBA世界スーパーライト級王者の平仲信明さんと絢子夫人。「いま、新型コロナの影響で子どもたちがスポーツに触れ合う機会が減少している。こんなときだからこそ、未経験者や興味がある人などいろいろな方に参加してもらい、佐賀からボクシングが盛り上がってくれたら」という想いがあった。この大会では、プロ加盟していないジム所属の子どもでも、経験の有無も問わず誰でも参加できるイベントにするなど、配慮が細部に行き渡っていた。