【ジャパンC】末脚が結果に直結する馬場での歴史的一戦 現役トップクラスの瞬発力を誇る本命馬とは?
史上初無敗での牝馬三冠達成
クラシック三冠は適性論を絶対能力の高さで無意味にした馬だけに許された偉業。今年のジャパンCはそんな偉業を無敗で達成した3歳馬2頭に加え、JRA所属馬で史上初めてのG1・8勝を成し遂げた先輩三冠馬が顔を合わせる歴史的一戦だ。記録ずくめの3週間を振り返る。 【ジャパンカップ 2020最終予想】京大・東大式!勝つ可能性が高いのはあの馬! 【秋華賞】 前日に23.5mmの降雨で稍重→重となり、当日は晴れて稍重まで乾くもタフな馬場状態が継続した。勝ち時計は+1.0秒弱。内目がかなり傷んでおり、トラックバイアスは「外有利」。マルターズディオサがやや掛かり気味の逃げで前後半1000m59.4-61.2のハイペース。「後有利」も顕著であった。 1着馬デアリングタクトはゲートでやや出遅れるも、道中は中団外目で折り合いピッタリ。3角から促し始めたが、4角で逆手前になり0.2~0.3秒程タイムロス。それでも直線はきれいな馬場を選んで、後続の追撃を凌ぎ切った。自身の上がり4Fは12.0-12.3-11.8-11.8程度。バイアスに合った競馬ではあったが、完調前、手前変換不良と万全ではない中の無敗での牝馬三冠達成はすばらしいの一言である。
苦しみながらの牡馬三冠達成
【菊花賞】 前週まで3週連続で雨の影響を受けた開催で馬場は強く傷み、加えて当週も金曜に28.0mmの降雨。レース当日は良馬場発表ながらも勝ち時計で+0.5~+1.0秒のタフな馬場状態だった。3~4角、直線を中心に馬場の内側が傷んでもおり、ペース的にも昨年同様「外後有利」の菊花賞となった。 1着馬コントレイルは万全の仕上げ、かつ落ち着き十分。ただ、レースではアリストテレスに外に張りつかれ分、少々ムキになる面も。追走ペースも合っておらず、やはり距離は1800~2400mがベターだ。そんな中での菊花賞勝利は着差以上に評価が高く、東京芝2400mに替わる今回は前走以上のパフォーマンスが期待できる。ただ、全てを出し切った一戦だっただけに、出来落ちは少々気になるところか。