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ブラックホールの衝突による重力波と閃光を観測…今後は日本の「KAGRA」も貢献

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BUSINESS INSIDER JAPAN

2つのブラックホールが衝突して時空を曲げ、重力波を地球に向けて送り出した。 レーザー干渉計重力波観測所(LIGO)はその時空の波紋を検出し、同時にカリフォルニアの望遠鏡は同じ場所からの光を検知した。 【全画像をみる】ブラックホールの衝突による重力波と閃光を観測…今後は日本の「KAGRA」も貢献 この光は、光が逃げることができないような強い引力を持っているブラックホールから、初めて検出できたものだった。 将来の重力波観測では、科学者が宇宙の衝突をより多く発見し、その性質を研究するのに役立つだろう。 天文学者たちは初めて、2つのブラックホールの衝突による閃光を見た。 2つの物体は地球から75億光年離れたところでぶつかり、より大きな超大質量ブラックホールの周りの渦巻く物質の中で融合した。この渦巻きは降着円盤と呼ばれ、ブラックホールの事象の地平線(重力が非常に強いために光さえ脱出できないところ)を周回している。 なので科学者たちは、2つのブラックホールが衝突するのを見たことがない。光がないので、重力波(巨大な物体の衝突によって生じる時空の波紋)を検出することによってのみ、そのような合体を識別することができる。 アルバート・アインシュタイン(Albert Einstein)は最初にこの現象を予測したが、重力波が検出されるとは考えていなかった。 それらは騒音と振動の中にある地球上で検知するには弱すぎるように思えたのだ。 100年の間、アインシュタインの言うことは正しいように思えた。しかし、2015年に、ワシントン州とルイジアナ州の2つの観測器が最初の重力波を検出する。これは、約13億光年離れた2つのブラックホールの合体からの信号だった。この発見により、天文学の新しい分野が開かれ、レーザー干渉計重力波観測所(LIGO)と呼ばれるこのプロジェクトの発案に貢献した研究者に対してノーベル物理学賞が与えられた。 今回、LIGOが発見したブラックホールの衝突では、科学者たちは初めて光も一緒に検知した。ブラックホールは光を発しないのでこれまではそのようなことは不可能だと思われていた。 研究者たちは、2つのブラックホールが合体した衝突の力によって、新しく形成されたブラックホールが、より大きなブラックホールの周りにある降着円盤のガスの中を通過したと考えている。 「望遠鏡で見ることができるような明るい閃光が発生したのは、高速移動とガスの反応によるものだろう」と、光を撮影したカリフォルニア工科大学の天文学者、バリー・マッカーナン(Barry McKernan)はプレスリリースで述べた。 研究者らは、6月25日に学術誌「Physical Review Letters」で研究成果を発表した。彼らは、このブラックホールは数年後には、超巨大ブラックホールの降着円盤に再突入すると予想しており、別の閃光を見ることが期待できるという。 「このような閃光を探すことは、天体物理学や宇宙論の問題の解明に非常に役立つ」と、研究の共著者でカリフォルニア工科大学の天文学部助教授のマンシ・カスリワル(Mansi Kasliwal)は、リリースで述べている。 「このようなフレアを再び観測し、他のブラックホールの合体からの光を検出することができれば、これらのブラックホールの居場所を突き止め、その起源についてもっと詳しく知ることができるだろう」

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