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太陽電池も300mmウエハーの時代へ

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LIMO

Siの価格下落が引き金

 現在のPVモジュールは、単結晶Si、PERC、ハーフカット、MBB、Bifacial(両面発電)、高密度実装などの技術を組み合わせることで高出力化を実現しているが、近年、脚光を浴びているのがSiウエハー&セルの大型化である。  PV用単結晶Siウエハーのサイズは、90年代から00年代初頭にかけては100~125mm角と小さかった。原料のポリSiが高価で、コスト的にもSiウエハーの大型化は難しかったようだ。その後、ポリSiの生産量が増えたことで価格が下落し、それに伴い、単結晶Siウエハーのサイズも大型化が進んだ。  ちなみに、ポリSiの価格は08年ごろがピークで、kgあたりのスポット価格が500ドルまで高騰した。ところが、09年には100ドルを下回る水準まで下がり、以後、下落基調が続く。11年までは70ドル前後で推移していたが、12年に20ドル、13年には16ドルまで下がった。その後、価格は上下を繰り返すが、現在は9Nの高純度PV用ポリシリコンが6ドルまで下落している。

コンソーシアムが182mmを提案

 従来の単結晶Siウエハーは156mm角(M2サイズ)が主流だったが、現在は158mm角(G1サイズ)や166mm角(M6サイズ)へのシフトが進んでいる。実はウエハーのサイズはこれ以外にも、161mm角、163mm角、182mm角(M10サイズ)、210mm角などが提案されており、まさに百花繚乱といった有り様だ。  次世代の高出力モジュールに最適なセルサイズについては、業界内でも議論が進んでいるが、今のところ、182mm角と210mm角に大別される。182mm角はJinko Solar、JA Solar、LONGi、Canadian Solarなど主要PVメーカー7社が参画するコンソーシアムが提案している。  一方の210mm角はRisen Energy、Trina Solar、GCLなどのグループが支持しているが、いずれも500Wオーバーの高出力モジュールを開発しており、20年から本格的な量産が始まる予定だ。  Jinko Solarは19年に163.75mm角の単結晶PERCセルを用いた「Tiger(出力470W)」を発表したが、20年には182mm角の大型セルを用いた「Tiger Pro」を開発した。セルを大型化したことで出力が100W以上増え、156セル(ハーフカット)モジュールの出力は580Wに達する。20年第3四半期(7~9月)から量産を開始する予定で、21年末までに年間生産能力10GWを計画している。  JA Solar、LONGiも182mm角セルを用いた高出力モジュールを開発した。JA SolarはGa添加のSiウエハー、PERCIUM(PERC技術)、MBB、ハーフカット技術、両面受光などに着目しており、156セル(ハーフカット)でモジュール出力445Wを実現している。そして、20年に182mm角セルを用いた新型モジュール(最高出力525W)を開発し、20年下期から市場投入を開始する。  LONGiは19年5月に166mm角ウエハー(M6)を採用した「Hi-MO4」を発表したが、その直後から、次世代の高出力モジュールの開発を開始し、20年6月に182mm角セルを採用した「Hi-MO5」を発表した。「Hi-MO4」の出力は144セル(ハーフカット)で450Wだが、「Hi-MO5」は同じ144セルで530Wを実現した。20年8月までに本格的な量産体制を構築するという。  Canadian Solarも「Hiku5」と「Hiku6」の2つの新型モジュールを発表した。「Hiku6」は182mm角のハーフカットセルを採用し、156セルで最高出力は590Wに達する。21年第1四半期(1~3月)の出荷を予定している。

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