「表現の不自由展」中止問題 津田大介氏が会見(全文2)政治家の圧力が原因ではない
京アニの事件は最も予想できなかった
ただ、この想定を超える数の電話が来ると、どんどんあふれてしまうんですね。あふれてしまった結果、対応に不慣れな職員が対応せざるを得なくなる、あるいは本庁や協賛企業や、まったく関係ない部署のところにこういった電話がいってしまって、そういうところには十分マニュアルも行き届いてないですから、それによって混乱に拍車が掛かっていきました。事前に準備をまったくしていなかったわけではなく、かなり詰めてやっていたつもりでしたけれども、やはり予想外の出来事も多く起こりました。 その予想外の出来事とは3つあります。1つは日韓関係の急速な悪化です。輸出管理の問題で、日本側が半導体の輸出管理の規制を行うということを発表したことは8月2日でしたね。閣議決定されました。そして複数の政治家が内容についてあれだけ介入するような発言をして、また補助金に言及しながら、官房長官が文化庁の補助金について言及する。これも正直、僕は驚きました。 そして最も予想できなかったのは、やはりトリエンナーレの2週間前に京都アニメーションの事件が起きたことです。あの事件に触れながら電話抗議、ほとんど脅迫ですね。電話の脅迫、あるいはFAXが送られてくる。リアリティーがすごく大きなものだった、これが職員の精神を追い詰めてしまったというところもあると思います。これはさすがに予想できなかったです。 2つ目の質問を短く答えます。14時から「不自由展」の皆さんがあるということで、なんで2つに分けているのか。僕は同席した記者会見を望みました。ですが「不自由展」の方々に同席を断られているということ、という状況です。1つ、おそらくこれは「不自由展」の方々の記者会見で言及されることでもあると思うので、ちょっとこれを、認識がちょっと違うところがあるのでそれだけ言います。 【書き起こし】「表現の不自由展」中止問題 津田大介氏が会見 全文3に続く