波もなく穏やかな鹿児島の“瀬戸内” ストーリーに満ちた加計呂麻島を歩く
#201 Kakeroma Jima加計呂麻島(鹿児島県)
奄美大島の南の沖に浮かぶ、周囲約150キロの大きな加計呂麻島。 加計呂麻島には瀬相(せそう)と生間(いけんま)、2つの港があり、滞在する場所により、目指す港が異なります。 【画像】ビーチの達人が選ぶ! もう一度行きたい絶景ビーチBEST10 また、海上タクシーとフェリーでは奄美大島の古仁屋港での乗り場や乗り方も異なります。そのあたりがよくわからず、すったもんだ。 どうにか上陸して、港近くのレンタカー屋さんへ。そこでまず言われた注意点が……。 「道路でハブを見かけたら、轢いちゃってください。または、通り過ぎるまで待つか。いちばんいけないのは、様子を見に行くこと。死んだふりしておいて、襲ってきますから。あと、イノシシに気を付けて」 いきなり度肝を抜く注意事項。それくらい自然が優勢な島です。 今回、選んだ宿は諸数にある「ホライゾンクラブ」。ダイビングがきっかけで20年前に移住した、元子ども服のデザイナーの開発さんとパートナーの大室さんが、試行錯誤しながら手造りしたプチコテージです。 立派な流木を柱に使い、潜水ヘルメットや船室の窓などの装飾に、海のテイストを感じます。 そんな開発さんにおすすめの場所を聞き、島内を気ままにドライブすることに。
島の風景はどことなく あの地方に似ているような……
西側を目指し、最初にスリ浜へ。アダンの木々で縁取られた白砂のロングビーチで、対岸に奄美大島のジグザグとした海岸線と、幾重にも折り重なった山並みを望みます。 波もなく穏やかで、スノーケリングに向いている人気のビーチです。 島いちばんの賑やかなエリア(商店と土産物屋、食堂がある程度)の瀬相でお弁当を仕入れ、ガジュマルの大木で知られる武名(たけな)の桟橋で遅めの昼ごはん。 湾の向こうには山並み、一角には生け簀も見えます。 加計呂麻島の風景はどこかに似ているなぁ……あぁそうだ。瀬戸内や伊勢志摩の賢島のリアス式海岸! 温暖な気候やアダンなどの植物は亜熱帯ながらも、島の折り重なり具合がどことなく似ています。