『ガンダム』「連邦軍が正義でジオン軍が悪なんでしょ」 初心者が勘違いしやすいこと3選
ガンダム初心者なら勘違いしてもおかしくない?
「ガンダム」シリーズは45年と長い歴史を誇っており、アニメ本編を観ていなくと、知識をかいつまんでなんとなく物語や設定を知っている、という人も多いことでしょう。しかし、そんなガンダム初心者が勘違いしがちなことがあります。 【画像】えっ、胸元ぱっかーん! こちらが「悪女」だけど魅惑的な歴代「ガンダム」ヒロインです(7枚) ●「連邦は正義で、ジオンは悪」 ガンダム初心者のなかには、主人公アムロ・レイが連邦軍サイドにいるため、「連邦軍が正義で、ジオン軍が悪」と認識している人が多くいます。しかし、初代『ガンダム』は、当時の子供向けアニメでありがちな、正義と悪が明確に分かれた勧善懲悪のストーリーではありません。 そもそも、ジオン公国が地球連邦政府に戦争を仕掛けたのは、スペースノイド(宇宙居住者)の独立を求めたためです。地球連邦政府は宇宙植民地を資源地として搾り取りながら政治的な発言権を与えないなど、抑圧的な統治を行っていたのです。 さらに、第8話では、ホワイトベースを降りたばかりの子連れの避難民に、偵察機「ルッグン」に乗るジオン軍の兵士が救援物資を投下するという、敵であるはずのジオン軍が善行を行うシーンもあります。しかし、この偵察機をアムロのガンダムが撃墜、避難民の女性が傷ついたジオン兵士の手当てをします。 その後、避難民の女性とジオン兵士が、先の見えない戦争について語るやりとりなど、物事の善悪について考えさせられる細かい描写が散りばめられています。 ●有名なアムロのセリフ、実は劇中には無かった? 初代『ガンダム』を見ていない人でも、モノマネやCM映像などで有名なセリフは知っている、という人も多いでしょう。 たとえば、主人公アムロ・レイのセリフとして知られているものに「殴ったね! 親父にもぶたれたことないのに!」というものがあります。 しかし、このセリフは、厳密には存在していないのです。第9話をきちんと見ると、「殴ったね!」と「親父にもぶたれたことないのに!」は別々のセリフであることが分かります。しかもふたつのセリフは約2分離れており、アムロとブライト・ノアの会話や、別の戦闘シーンが挿入されています。 なお、もうひとつの有名なセリフ「アムロ、行きまーす!」もよく言っているのかと思えば、第21話のみの登場です。 ●ティターンズはジオン陣営じゃない? 初めてファーストガンダムを観終えた人は、「じゃあ続編も」と『機動戦士Zガンダム』を観ることでしょう。 この際に「ティターンズ」が、『Zガンダム』の主人公「カミーユ」の視点で見ると敵陣営であることから、初代からの流れで見るとジオン軍の組織だと勘違いをする人もいました。 しかしティターンズはジオン残党軍の掃討を目的に設立された地球連邦軍の特殊部隊であり、実際はジオンとは真逆の組織ということになります。 またティターンズは非人道的な作戦をとることも多く、カミーユの両親を人質にとったり、デモ鎮圧のために毒ガスを使用するなど、「本当に初代主人公のアムロがいた組織か?」と疑いたくなる描写も多いです。 さらにティターンズの主力モビルスーツには「ハイザック」など、明らかにジオン系統デザインのモビルスーツが主力兵器として登場するため、これが余計に混乱を招いてしまうことになります。
マグミクス編集部