斬新なアイデア? それとも異端児!? 流行に左右されず高評価だったホンダ車3選
ホンダらしさあふれる画期的なモデルを振りかえる
ホンダは2022年1月7日に、新型「ステップワゴン」を発表しました。従来の「スパーダ」に加えて、シンプルなデザインの「エアー」が新たに設定され、大いに話題となりました。 【画像】今見るとどのモデルも斬新! 我が道を行って成功を収めたホンダ車を見る(35枚)
また、同年1月14日から16日まで、千葉県・幕張メッセで開催された「東京オートサロン2022」の会場で、新型「シビック タイプR」(プロトタイプ)の実車を世界初公開。 両車とも2022年中の発売がアナウンスされており、大いに期待が高まっています。 その一方で、2021年には長い歴史があった軽トラックの「アクティ トラック」、ホンダの救世主となった「オデッセイ」、スポーティな高級セダンという新ジャンルに挑戦した「レジェンド」が歴史に幕を下ろしました。 また、2022年には「NSX」と「S660」の生産終了が決まっており、さらに「CR-V」「シャトル」「インサイト」も生産終了するとの報道があるなど、ホンダは明るい話題が少なく、ちょっと元気がないように感じてしまいます。 しかし、かつてはホンダらしさあふれる革新的なモデルも存在。そこで、流行に左右されずに我が道を行くも高評価だったホンダ車を、3車種ピックアップして振り返ります。
●ホンダ初代「シティ」
ホンダは1972年に新時代の大衆車として初代「シビック」を発売し、国内外で大ヒットを記録しました。 そして、1979年にはボディを少し大型化してワンランク上のモデルとした2代目シビックが登場。そこで1981年に、シビックに代わるよりコンパクトで安価なエントリーモデル、初代「シティ」が誕生しました。 初代シティは、全長3380mm×全幅1570mmの小さなボディで、いかに室内空間を広くするかというコンセプトを明確にし、それまでのコンパクトカーの常識を覆すほどの全高1470mmというトールボディを採用しました。 全高が高いと空気抵抗の増加や、重心高が上がってコーナリング性能や横風に対する操縦安定性などに影響がありますが、ホンダはそれらの問題を解決しつつ、全体のフォルムも安定感のある「台形」をモチーフにしていました。 搭載されたエンジンは最高出力67馬力(「R」グレード、MT)の1.2リッター直列4気筒SOHC CVCCで、出力的には特筆すべき値ではありませんでしたが、665kg(同)という軽量な車体によって十分な走行性能と、低燃費を実現。 さらに広い室内による積載性の高さをアピールするために、シティのトランクに格納可能な原付バイクの「モトコンポ」を同時発売しました。 初代シティの斬新なコンセプトはユーザーから支持され、大ヒットを記録。その後も高性能なターボエンジンを搭載した「シティターボ」と「シティターボII」、オープンカーの「シティ カブリオレ」、さらにルーフを高くした「シティ ハイルーフ」などバリエーションを拡大して、常にトピックスにあふれたクルマでした。