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マーク・ウェーバーとレッドブル、その関係の”終焉”が始まった日:2010年トルコGP

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motorsport.com 日本版

■まさかのチームメイト”同士討ち”

 ウェーバーはスタートでも先頭のポジションをキープ。しかし、2番手につけていたルイス・ハミルトン(マクラーレン)から逃げることはできず、ベッテルもハミルトンの真後ろでレースを進めた。ハミルトンとベッテルは、ウェーバーのスリップストリームを使うことで燃料を節約していたが、それでもウェーバーがトラックポジション的には優位に立っていた。  レッドブルはベッテルを先にピットに迎え入れた。14周目のことだ。ウェーバーはその次の周にピットへ……ハミルトンもウェーバーにタイミングを合わせた。当時のタイヤはブリヂストン製で、コンパウンドは長寿命。戦略面での差が生じにくい時代だった。  ウェーバーは先頭のままコースに戻ったが、ベッテルはハミルトンをアンダーカットすることに成功。これにより、レッドブル勢が1-2体制を築くことになった。ジェンソン・バトン(マクラーレン)もトップ争いに加わろうとしていたが、ピットストップ後も変わらず4番手のままだった。  その後のウェーバーは、燃料をレースの最後まで節約するため、ペースを落とすように指示された。 「僕はそうしたんだけど、セバスチャンの燃料の状態についても尋ねるようにしたんだ」  そうウェーバーは自叙伝に書いている。 「彼は大丈夫だった。僕はレースで先頭を走ったから、燃費に苦しんだんだ。それがセブがポケットに持っていたモノだ。そして僕を捕まえることができた時、それを使うつもりだった」  周回遅れのマシンと小雨により状況は少し複雑になったが、ベッテルは40周目にウェーバーのマシンに急接近。ターン8でその距離をさらに縮め、ターン10をクリアした……そしてターン11を超え、ターン12に向かう途中で問題のシーンを迎える。ウェーバーはコースの右側を走り、ベッテルはターン12のイン側に飛び込むべく左側を走った。すると、ベッテルのマシンはウェーバーを牽制するかのように若干右に移動……そして2台のマシンは接触してしまうのだ。  ベッテルはこの接触によってスピン。ランオフエリアにマシンを止めた。一方でウェーバーもコースオフしたが、フロントウイングを壊し、さらに3番手までポジションを落としたがそのまま走行を続けた。  ベッテルはマシンを降りる間にコクピットから手を挙げて抗議の姿勢を見せ、マシンを降りた後にはヘルメットを被ったまま「ヤツは狂ってる」とジェスチャー。ヘルメットを脱いだ後も同じジェスチャーを繰り返した。  ウェーバーはその後、マシンをピットに戻し、ウイングとタイヤを交換した。しかし3番手のポジションのままコースに戻ることに成功した。ただ1-2のポジションを手にしたマクラーレン勢も、コミュニケーションミスによりあわや接触……ウェーバーは失ったはずの勝機を掴みかけたシーンもあった。

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