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昭和電線ケーブルシステム、車載端子用銅線材に本格参入。高機能無酸素銅線を二次加工

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鉄鋼新聞

 昭和電線ケーブルシステム(本社・川崎市川崎区、社長・川瀬幸雄氏)は2020年内にも車載端子用線材の事業に本格参入する。柔軟性や導電率などに優れる高機能無酸素銅「MiDIP」製の線を外部の金属加工メーカーと連携し二次加工。真円度を高めるほかサイズ展開を増やし、車載電池の端子向けに供給する。今月からサンプル品の供給を開始。品質で高い付加価値を確保できる市場を開拓するべく、年内の採用を目指す。さらに今後は車載ブスバー用の平角線材の事業化にも取り組む。  同社では品質力で付加価値が確保でき、市場規模の拡大が見込まれる電動車関連市場での展開強化を成長戦略の一つに位置付けている。今回の車載端子用線材への参入は、その一環としての取り組みとなる。高機能無酸素銅「MiDIP」の線は現在電線の導体材料としての用途が中心。特性を引き出せる製法や管理体制を生かして、新市場を取り込む。  同社の三重事業所(三重県いなべ市)は日本で唯一、ディップフォーミングと呼ばれる製法で銅線を製造。るつぼに満たした溶銅に芯となる銅線を連続的に通してコーティングする手法で、るつぼに不活性ガスを満たして加工するため酸素の含有が少ない。その中で、製造条件の管理を特に徹底し酸素含有を10ppm以下に抑えたものを同社では高機能無酸素銅「MiDIP」として注力製品に位置付けている。  ディップフォーミング製法で製造する線材は柔軟性に優れ、冷間鍛造で端子に加工する際に金型へのなじみが良いことが特長となっている。少量の材料で狙った形にプレスでき、バリとしてロスになる部分を低減することが可能。金型寿命にも貢献でき、顧客のコストメリットを創出できる。加えて長尺品を連続製造でき加工時の段取り替えを効率化できることも強み。さらに酸素の含有値を一定以下に抑えることで、高い導電率を確保できるほか溶接時の品質低下を抑えらえる。  供給ロットは1トンから、顧客の要望に合わせ数十キログラムまで幅広く対応する体制を構築した。これまでにエンドユーザーからの認定も取得しており、年内には市場に投入したい考え。来年以降は販売を伸ばしていく。  車載ブスバー用の平角線材に関しては「MiDIP」が有する高い加工性などを武器に事業化を目指す考え。将来的には、端子用線材・ブスバー用平角線材合わせて月間100トン程度の販売を目指す。