鍋島、虎之児 佐賀県内蔵元がダブルで大賞 北部九州3県酒類鑑評会
佐賀、福岡、長崎の3県の蔵元が仕込んだ清酒、焼酎の品質を競う2020年酒類鑑評会(福岡国税局主催)の審査結果が6日、発表された。吟醸の部で富久千代酒造(鹿島市)の「鍋島 純米大吟醸」、純米の部で井手酒造(嬉野市)の「純米 虎之児(とらのこ)」がそれぞれ最高賞の大賞に輝いた。両蔵元とも大賞受賞は初めて。 吟醸酒114点、純米酒87点、本格焼酎115点の出品があり、延べ42人の品質評価委員が4日間をかけて香りと味のバランス、料理との相性などを基準に審査した。 吟醸の部の大賞に加え、純米の部で金賞を受賞した富久千代酒造の杜氏とうじで社長の飯盛直喜氏(58)は「団結力のたまもの。コロナで業界が厳しい中、佐賀のお酒をアピールできてよかった」と語った。井手酒造の井手洋子会長(87)は「社員みんなで力を合わせて頂いた賞で、本当にうれしい」と笑顔を見せた。 表彰式は例年、福岡国税局で開かれるが、新型コロナの影響を考慮し、同局の後藤健二局長(55)が大賞受賞の蔵元を訪れてトロフィーなどを手渡した。本格焼酎の部は楽丸(たのしまる)酒造(久留米市)の「和ら麦三年熟成」が大賞を獲得した。(志波知佳)