ペッパーフード新業態 立て直しの秘策は“ひとりすき焼き”【WBS】
ステーキを立って食べるという斬新さがヒットし、急成長を遂げてきた「いきなりステーキ」ですが、店舗の急拡大戦略が裏目に出たことで大量閉店を経験し、業績は低迷しています。経営の立て直しが急務となる中、社長自らのアイデアで新業態を出店します。コンセプトは「ひとりすき焼き」です。 いきなりステーキを展開する「ペッパーフードサービス」が6日にオープンさせた新業態「すきはな」。店内は落ち着きのある離れの茶室をイメージしています。
特徴は1席ごとに置かれた鍋です。店員が客の目の前で1枚ずつ丁寧に調理をし、皿に乗せたのはすき焼きの肉です。
「すきはな」はカウンターで楽しめる「ひとりすき焼き」をコンセプトにしています。肉は大判1枚を2つに切り分けたもので、料金は国産牛1980円、黒毛和牛2530円、特選和牛3850円の3パターンを用意しました。 もう一つ大きな特徴があります。野菜を入れると肉や卵の味が薄まるとして、野菜なしにこだわりました。 「店で仲居さんが1枚目のお肉を砂糖としょうゆで作って『卵でお召し上がりください』という。その1枚がすき焼きで一番おいしいところだと思っていて。あえて野菜は入れずにすき焼きの肉だけで勝負させてもらおうと思っています」(「ペッパーフードサービス」の一瀬健作社長) この事業は2代目社長の一瀬健作氏自らが発案しました。 健作氏が父親である邦夫氏から社長を引き継いだのは2022年。いきなりステーキの不採算店舗の整理や原価の見直しなどの手を打ち、今年は6年ぶりに営業利益の黒字化を見込んでいます。社長自らが初めて主導する新業態で反転攻勢のきっかけをつかみたい考えです。 「和牛というところでは、海外の客からも非常に人気の高い商品になっている。確実性のある場所をまず攻める。30店舗を一つの目標として考えている」(一瀬社長) ※ワールドビジネスサテライト