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全1741市区町村、あなたの故郷の写真を撮ってきました 「ふるさとの手帖」かつおさんに聞く

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 日本国内にある1741の市区町村すべてをめぐり、写真に残そう――。今年1月に壮大な目標を達成した岡山県倉敷市出身のかつお(仁科勝介)さんが、旅の記録を写真と文章でつづった『ふるさとの手帖(てちょう)』(KADOKAWA)を出版しました。移動は寝袋を積んだ青色のスーパーカブ。400日に及んだ旅に、なぜ挑んだのでしょうか。

Q:どうして日本の全市町村を回る旅をしようと考えたのですか。

 大学1年の夏休みに、ヒッチハイクで九州を一周したんです。車に乗せてもらって窓から外を見て、「通過するだけの場所のことを自分は何も知らないな…」と。調べてみたら、日本の市町村は1741あって、学生で一周した人はいなかった。「無理だ」と思いながらも、「日本のことをまだまだ知らない」という思いがあってあきらめきれず、大学3年の終わりから1年間休学してやってみることにしました。

Q:約2年間、準備に時間をかけたのですね。

 大学1年の終わりに市町村一周を考え始めて、2、3年は単位をめちゃくちゃ詰め込みました。3年の前期で、ゼミと卒論以外の単位を全部取り終えました。時間を作ってはアルバイトを詰めて、2年間で150万円ためました。  前例がないから、ルートも自分で考えるしかない。自分でも合っているのか分かりませんでしたが、「道なき道」を進んでみたいと思ったんです。離島もありましたから、最後はお金が足りなくなって、クラウドファンディングをさせてもらいました。

Q:SNSだけでなく、「ふるさとの手帖」というウェブサイトで写真を公開しながら市町村をめぐったのはなぜですか。

 各地で撮った写真を残せたら、アーカイブとしていろんな人から「逆引き事典」として見てもらえるのではないか。記録として意味があるんじゃないか、と思いました。ウェブの知識はなかったので、出発前にウェブの勉強を半年、実際にサイトを作るのにも半年くらいかかりました。  サイトのタイトル「ふるさとの手帖」には「誰かのふるさとを、手帖に書き残すようにめぐる」という思いを込めました。8月に出版した書籍のタイトルも同じです。

Q:2020年1月7日、鹿児島県の屋久島で旅を終えました。旅のベストショットはどの一枚ですか。

 長野県伊那市で撮った入道雲の写真です。9月の写真展でも入り口に飾りました。出合いという意味で、すごく、本当に大きな入道雲だったので。自分にとっては旅の象徴になった一枚です。                   ◇ 仁科 勝介(にしな・かつすけ) 写真家 1996年岡山県生まれ。広島大学経済学部卒。広島大学在学中に、日本の全ての市区町村1741を巡る旅に出て、2020年1月屋久島を訪れて旅を終えた。旅の記録を更新していたHP「ふるさとの手帖」は旅の終了時に各所から大きな反響があり、1日で110万PVを記録した。「かつお」の名は自身のあだ名からつけたという。

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