au通信障害、「デュアルSIM」を使えば大丈夫だった? スマホユーザーが考えたい有事への備え
7月2日から4日にかけて起きたKDDIの大規模な通信障害。同社史上最大という今回の障害では、個人向け・法人向け問わず最大3915万回線が影響を受けたという。発生当初はTwitterなどでユーザーから困惑の声が続出。事態を回避しようと試行錯誤する人の声も相次いでいた。 【画像】iPhoneでeSIMを使うときの設定画面(Apple公式サイトから引用) 中でも話題になったのは。SIM(加入者識別モジュール)カードを2枚使い、1台のスマートフォンで2つの回線を使えるようにする「デュアルSIM」だ。片方の回線が使えなくなっても、もう片方が使えればトラブルに備えられるので、ユーザーが取れる障害対策として注目を浴びた。 今回の障害は休日に起きたが、仮に平日だった場合、BYODのスマホが使えないといった問題につながり、仕事に支障が出る可能性もある。今後、KDDI以外の通信キャリアで類似のトラブルが起きないとも限らない。デュアルSIMなら、そんな事態への対策にもなるかもしれない。
そもそもSIMカードって何? 1枚じゃダメなの?
そもそもSIMカードとは、キャリア事業者が提供する、契約者の情報を記録したチップのことだ。これをスマホなどに挿入することで、事業者がユーザーの情報を識別でき、電話やデータ通信が可能になる。 スマホによっては、組み込み型のSIMカード「eSIM」を搭載しているものもある。eSIMに対応している場合、キャリア事業者はユーザーの契約情報などを遠隔操作で変更できる。この場合、ユーザーはSIMカードを手動で挿入せず、通信プランなどの利用を始められる。 キャリア事業者は基本的に、回線を1つ契約するごとに1枚のSIMカード(またはeSIM)を提供している。スマホの中には、SIMを2枚使えたり、物理的なSIMカードとeSIMを併用できたりするものもある。これを活用し、1台のスマホで2社の回線を使うのがデュアルSIMだ。 例えばiPhoneはiPhone XS以降のモデルから物理的なSIMカードとeSIMの併用に対応。iPhone 13シリーズはeSIM同士でのデュアルSIMにも対応している。