オシャレな図書館? 秘密の隠れ家? 女性にも好評な京都・河原町の「大人のネットカフェ」
“ネットカフェ”と聞いてどのようなイメージを思い浮かべますか? 薄暗い店内、半個室のスペース、たばこのにおい…初めての利用にハードルを感じる人もいるかもしれません。そんなイメージを一掃するネットカフェが京都・河原町にあります。 【写真を見る】ネットカフェとは思えない! まるでおしゃれな図書館 夕暮れ時の雰囲気 「大人のネットカフェ」がコンセプトの「Hailey’5Cafe」(以下、ハイリーファイブカフェ)は、2015年、東京・池袋に1号店がオープン。2019年に、関西で初めての店舗が京都・河原町にできました。現在、東京に4店舗、関西では京都に1店舗の、計5店舗が展開されています。 「大人の」というだけあり、入れるのは会員登録した18歳以上のみ。あえて18歳以上限定とすることで、落ち着いた雰囲気が維持されているようです。それでいて、店内は全室完全禁煙です。 ハイリーファイブカフェ京都店(京都市下京区)で、お店に入ると姿を現すのが、自動チェックイン用の機械。ネットで事前予約しておくと、機械によるチェックインだけで部屋に入ることができます。その場で会員登録することもでき、初めてで操作がわからなくても、すぐ近くにフロントがあるので尋ねられます。 部屋は完全個室。気になるセキュリティ面は、全室オートロック付きです。また、防音が施されているので、周りに気兼ねなく話したり電話したりすることができます。 京都河原町店には4種類の部屋が用意されています。大画面と音響設備の揃った「ワイドモニタールーム」ではDVD鑑賞などを楽しめますし、「チェアルーム」は、広々としたデスクにレーザープリンターも完備されているため、コワーキングスペースとしても利用可能です。また、カラオケやダーツマシンの付いた部屋もあって、1人でもグループやカップルでも楽しめます。 店内はナチュラルなデザイン。ネットカフェには珍しいオープンスペース「ブックヴィレッジ」が設けられているのも特長です。大きな本棚をモチーフに作られたブースは、さながら、“大人の隠れ家”か“秘密基地”。ここに、約2万5千冊ものマンガが揃います。本棚が入り組んだ不思議な空間は、“映え”ること間違いなし! 昼間は太陽光が射し込み、夜は照明が灯り…と、異なる雰囲気を味わえます。また、ハシゴを上ったり、空いたスペースにもぐってみたり…童心に帰って、お気に入りの場所を探すのも楽しいかもしれません。ブックヴィレッジは、個室料金のみで楽しめます。 店のこだわりは、フードにも表れています。専属のシェフと開発した名物「ハイリー・ドッグ」は、無添加のソーセージをドイツ産のプレッツェルスティック(プレッツェル生地でできたホットドッグバンズ)で挟んだ一品です。他にも、さまざまなフードや食べ放題のソフトクリーム、ドリンクバーも揃います。 なぜこのようなネットカフェを誕生させたのか、ハイリーファイブカフェを経営する株式会社ベンチャーバンクインフィットの溝口さんに聞きました。 溝口さんによると「もともと、約25年前から東京でマンガ喫茶を経営していましたが、業界のイメージを変えたい思いと、若年層のオトナにも訪れて欲しいという狙いもあって、このようにしました」とのこと。その結果、20代の若者も増え、通常ネットカフェに訪れる客は男性が8割と圧倒的なところ、ハイリーファイブカフェは女性が5割を超えたそうです。 また、お店の女性スタッフの話では、「貸し出し物には女性向けのものも多く、女性が利用するのに便利」と話します。ヘアアイロンやブランケット、アロマオイルが無料でレンタルできるのは、確かに喜ばれそう。各部屋に充電コードが備え付けてあるなど、細かいサービスも充実しています。 実際に利用した女性客からは「個室のセキュリティも客層にも安心感があった」「内装やサービスがおしゃれなのがうれしい。何より、友達と気兼ねなくおしゃべりができるのがありがたい」「フリースペースがおしゃれで、遊び心がいっぱいで良かった」「友人とブルーレイやライブ配信を視聴するために利用している。そのまま宿泊したこともあるが、シャワールームやかわいいパウダールームがあり、女性はテンションが上がると思う」などの感想が寄せられているそうです。 他にも、個室ごとの空調のため自分の好きな温度に設定できるのが、小さいことながらもすごくうれしいポイントです。 1人で漫画を楽しんでも良し、友達と“推し”への愛を語っても良し、パートナーとゆったり時間を過ごすのも良し……楽しみ方は無限大! こだわりの詰まった大人のためのネットカフェ、ハイリーファイブカフェでした。 (取材・文=山口葵)
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