他メーカーが見習うべき「優等生」 クプラ・ボーン ベストEV賞 AUTOCARアワード2024
他の自動車メーカーが見習うべき優等生
普段使いに不足ない航続距離や車内空間、現実的な価格であることを条件にする人も、ボーンは欲しいと思える。運転のしやすさやスタイリッシュさ、優れた乗り心地などを条件にする人と同様に。 市街地でキビキビと走れる、丁度いい大きさである点も強み。リアシートにも大人2名が問題なく座れ、荷物もそれなりに積める。 動力性能は低くなく、エネルギー効率も優れる。最高出力は200馬力を少し超える程度だが、家族での移動を満たせるほど速い。しかし、過度に電気を消費するほどでもない。気を使わず運転しても、1度の充電で300km以上を簡単に走れる。 姿勢制御は適度に引き締まり、操縦性は運転を楽しめるほど機敏。後輪駆動らしいシャシーの振る舞いも味わえ、ドライバーの気持ちにしっかり応えてくれる。スイートスポットといえるバランスにある。 数年前から、ボーンの評価は高かった。勤勉なファミリーハッチバックを、バッテリーEVへ買い替えたいと考える市民にぴったりだ。コストパフォーマンスに長け、所有体験に満足できる。他の自動車メーカーが見習うべき、優等生とさえいえるだろう。
マット・ソーンダース(執筆) 中嶋健治(翻訳)