兵庫県知事選挙、注目の候補者を本人直撃! サイン求める"斎藤ガールズ"の存在も「非常にうれしいこと。今日も9通、励ましのお手紙をいただきました」
「県庁舎建て替えの建設費をできる限り抑制していくという方針は、私は賛成ですし、県職員OBの外郭団体への天下りについて、65歳以上を禁止する制限をしたのも当然のことです。県立高校の設備改善も斎藤さんが行なった、いい政策のひとつでしょう。 ただ、県立大学の授業料無償化は反対です。県立大学だけでは、恩恵を受けられる人が限られますし、県立大学に行きたい学部がないというケースも考えられます。 そういう意味では、もっと幅広い学生、例えば県内の大学に通われる方、または県内に住みながら他府県の大学に通われる方を対象にした支援策のほうがいいと思います」 ――斎藤前知事の対抗馬ですので、斎藤県政と反対の立場で出馬されているのかと思っていました。中には、稲村さんが知事になったら、井戸県政時代に逆戻りすると考える人もいると思います。 「井戸県政をすべて否定するわけではありませんが、戻すことは絶対にありません。特に井戸県政の財政的な部分は大きな改革が必要だと思っていましたし、ある種の閉塞感が漂っていました。 だからこそ、井戸県政を変えようとする斎藤さんが当選したときは私もすごく期待していました。ところが、ふたを開けてみれば、改革が抜本的に進むこともなく、さらに組織上のマネジメントの問題が露出して、今回のような混乱まで引き起こした。外から見ていて、非常に歯がゆく、もどかしい思いなんです」 ――最後に、今回の選挙はどうやって戦いますか? 「今回はこれまで経験したことがなかった、全国のメディアが注目する選挙戦になると思います。 兵庫県の未来がかかっている選挙。それだけに、表面的な情報に振り回されるのではなく、討論会などで直接見聞きした一次的な情報を基に判断していただけたらと思います。私自身も地道にそれを訴えて、多くの方と対話を重ねていきたいと思っています」 ■立花孝志氏が斎藤氏を応援
今回の選挙では、告示日の直前に、NHKから国民を守る党代表の立花孝志氏が立候補を表明したこともニュースになった。 というわけで、立花氏にも直撃を試みた。 ――出馬の理由については? 「今回の斎藤前知事のケースは、うちの党にも国会議員がいますので、その国政調査権を使っていろいろ調査した結果、『内部告発』の悪用ではないかという党としての結論に至りました。 告発文も事実ではない事柄を並べたもので、こういうことをしてまで県政を混乱させようとしたことや県政を改革しようとした斎藤前知事をおとしめたことについて、県民の皆さんに本当のことを知ってもらいたい。それには発信力のある私が立候補して説明することが一番かなと思いました」 ――一連の流れに疑問を感じると? 「私自身、NHKに関する内部告発を『週刊文春』にしたことが今につながっています。実際に内部告発をやった身として、内部告発の重要性は認識しているつもりです。ただ、今回の告発は、果たしてそうだったのか、いろいろ調べた上での結論です」 こうした立花氏の応援姿勢を斎藤氏に伝え、話を再び聞いてみた。 「立花孝志さんのことはメディアで拝見させていただいただけで、直接お会いしたことも、お話ししたこともないんです。 私自身はこれまでの駅立ちや街頭活動など自分がやるべきこと、やるべき準備を一日一日愚直にやっていく。それに尽きるんじゃないかなと思っています」 最後に、斎藤氏にも今回の選挙の意気込みを聞いてみた。 「今回は兵庫県だけでなく、日本社会にとっても大きな分岐点になる選挙だと思っています」 日本社会の分岐点とは? 「ご存じのように、いろんなメディアの報道があったかと思います。しかし、街頭活動などで県民の皆さんと話をしていると、それ(メディアの報道)に対して、懐疑的な見方をされる方がたくさんいらっしゃいました。自分で調べた内容とメディアの報道を比べて、何が正しいのかを自身で判断される方が多くいらっしゃったんです。 メディアの報道に対するリテラシーが問われる、すごく大事な分岐点になる選挙だと思っています」 果たして、その結果はどうなるのだろうか。 取材・構成・撮影/ボールルーム