兵庫県知事選挙、注目の候補者を本人直撃! サイン求める"斎藤ガールズ"の存在も「非常にうれしいこと。今日も9通、励ましのお手紙をいただきました」
対する稲村和美氏からも直接話を聞くことができたので、一問一答形式で答えてもらった。 ――多くの有権者が今回の選挙の争点として挙げるのが「知事の資質」だと思うのですが、これについての思いを教えてください。 「斎藤県政の一番の課題はコミュニケーション不足、対話不足だったと思います。それは県庁内だけでなく、県内の市町村の首長さんらとの間でもあったと思います。というのも、私が尼崎市長をやっていた頃、斎藤さんとは市長と知事の関係だったんです」 ――確かに1年半ほどの間、知事と市長という関係でした。 「市長会というのがあって、市長らと知事が集まる会は斎藤県政でも行なわれていましたが、それ以外の尼崎市と兵庫県の懇話会だったり、阪神南エリアと県の懇談会などは斎藤県政になり、減っていきました」 ――明石市の泉房穂(ふさほ)前市長は斎藤氏から電話を着信拒否されていたことが話題になりましたが、稲村さんは? 「それはされていないです(笑)。ただ、早急に判断しないといけない案件があって面談を依頼したんですが、調整に時間がかかって、すぐに応じてくれなかったことがありました。 このときのように首長が県の意向を確認したいケースは優先順位を高めて対応するべきです」 ――例えば、どんな改善方法が? 「兵庫県は広いので、その地域をよく知る県の担当者がしっかり知事との間を調整していくとか、やり方はあると思います」 ――斎藤県政とは違う、稲村さんならではの目玉政策はありますか? 「まず、県政の今の混乱を収めて、本来の力を発揮できる県庁組織にしなければいけません。やはり知事ひとりでできることには限りがあるので、県職員も意識改革をしていかないといけない。 今までは進言や提案を知事に届けやすい組織とはいえない状況だったのではないかと思います。 例えば、体育館の授乳室を知事の更衣室に使った件も、知事に『ここは県民優先の施設なので、知事の控室はまた別に用意します』といったことが当たり前に言えない。 そういうことが今回の文書問題の発端になっていると思うんです」 ――ちなみに、5期20年続いた井戸(敏三)県政からの脱却を図ってきた、斎藤県政の3年間を評価はしていますか?