“闘うバービー人形”ChiChiは、バービーになりたくてプロレスラーになった!
「レスラーになろうと思ったのも、実は私もリングでバービーになれるかもと思ったからなんです」
気がついたら練習にハマっていた。途中でリタイアする練習生を何人も見てきたが、そのたびに彼女は、「受け身の段階でやめていくなんてもったいないなあという目で見ていましたね」とのこと。そして残ったのが、ChiChi、ZONES、サニーの3人だった。エボ女のオリジナルメンバーだ。 すなわち、新団体に所属するのは彼女たちだけ。先輩レスラーのいない新人だけの団体で、不安はなかったのだろうか。 「私は逆にワクワクしましたね。だって、ゼロから作っていく団体に一期生として入るってなかなかないと思うんですよ。旗揚げメンバーとしてデビューできるチャンスなんて滅多にないと思うし、しかも師匠が諏訪魔さん、石川さんだし、まったく不安はなかったです」 デビュー戦からリングネームはChiChiで、“闘うバービー人形”のイメージも最初からだ。リングネームは「ちい」「ちーちゃん」など、本名からついたニックネームが由来。「チーチー」と読ませるのはWWEの影響だ。 「WWEのケリー・ケリーという選手が大好きで、ケリーの名前を繰り返すのが新鮮で、すごいなと思ったんですね。だったら私もチーチーって繰り返したらほかと被らないだろうし、コールもしやすいかなって」 リングネーム、一度見たら忘れないバービー人形を思わせるルックスともに、インパクト大。とはいえキャラがキャラだけに、作られたものではないかと思うファンもいるだろう。では、実際のところはどうなのか。 「もともと私は小さい頃からバービーで遊んで、中学高校のときもグッズとか買っていて、ずーっと好きなんですよ。集め出したら止まらなくなるのがわかってたので、小さいときは遊んだだけで、集めるのはやってなかったんですね。でも、働くようになってからは自分でお金も稼いでるし、ちょっと買ってみようかなとなったら案の定、火がついちゃって。そこからコレクションが始まってしまいました(笑)」 バービーマニアは本当で、引っ越しのたびに幼少時からのお気に入りを連れていき、おとなになると収集のため買い集めていった。しかも、プロレスデビュー前にバービー熱がさらに上昇していったのである。 「『ホントにバービー好きなの?』とかよく言われます。でも、持ち物からして全部バービーだし、レスラーになろうと思ったのも、実は私もリングでバービーになれるかもと思ったからなんですね(笑)。というのも、バービーを作っているマテルって、著名人をバービーのフィギュアにするんですよ。たとえば、黒柳徹子さんとか、藤田ニコルさん、大坂なおみさん。日本人でもバービーになれるんです。なので、私もなれるかもと思って。プロレスラーになったのも、その思いが強かったからです。まだまだですけど、いつかなれるように頑張ります!」