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池田エライザ、SNSとの向き合い方に変化「何かを発信しないと消えちゃうと思っていました」<Interview>

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ザテレビジョン

“TOKYO”のリアルライフを描くNetflixオリジナルシリーズ「FOLLOWERS」が、2月27日(木)より全世界190カ国で独占配信される。 【写真を見る】“絶対領域”の美脚&ざっくり美背中もまぶしい…もこもこ衣装の全身SHOT 本作は、2019年に「Diner ダイナー」「人間失格 太宰治と3人の女たち」と話題を呼んだ映画を手掛けた蜷川実花が監督を務める人間ドラマ。 人気写真家として第一線を走り続ける奈良リミ(中谷美紀)と、女優を夢見て上京するが全く芽が出ない百田なつめ(池田エライザ)を軸に“TOKYO”を懸命にサバイブしようとするそれぞれの人生が、SNSを通じて意外な形で交錯していく様を描く。 WEBサイト「ザテレビジョン」では、なつめ役の池田エライザにインタビューを実施。蜷川の世界観が堪能できる作品の魅力やなつめという女性への思い、作品にちなんで常に変化し続けている街「東京」に対する印象などを語ってもらった。 ――最初にこの企画を聞いた時の感想は? 最初に台本を頂いた時から、どんどん更新されていったんです。私と実花ちゃんがしゃべったことが反映されていたり、クランクイン直前までに実花ちゃんが東京にいる人たちの話を親身になって聞いたものが盛り込まれながら更新されていく感じが楽しかったですね。 ――どんなふうに変わっていったんですか? 最初の頃よりもリアルになっていきました。すごくきらびやかな世界に見えるけど、登場人物たちの話している言葉や悩みはどんどん深いところまで行って、すごくたくましい台本だなと思いました。 ――池田さんがアイデアを出すことも? こういう役だから、こういう感じだよねっていうものは一度取っ払ってしまおうと。自分から見た東京という場所には何が問題としてあって、何をどうしていきたいのか。 そして、何が素晴らしくて、何が息苦しいのかを実花ちゃんに話すことによって、それぞれのキャラクターが豊かになっていく感じでした。 ――なつめという役に対して、どんなアプローチをしたんですか? ただ、ひたすらプライドを捨てることを心掛けました。今まで自分が積み上げてきたことが一気に邪魔になったんです。 なつめは女優たるもの、モデルたるもの、芸能人たるものということに疑いを持っていて。私が次のステップに行くためにこういうことを学んでいかなきゃいけない、こういう選択ができる大人にならなきゃいけないと思っていたことを全部かなぐり捨てました。 それをしないと、私がなつめのことを滑稽だと思ったまま撮影することになってしまうなって。私が一番なつめの理解者であり、彼女と同じところで怒りの感情を持たないといけないんだろうなと思いました。 ――なつめという女性の魅力は? なつめは「怒りの力」を持っていて、理不尽なことが許せないタイプ。それって、すごく分かるなって思いました。 お仕事をしていると理不尽なことに向き合わなきゃいけなかったり、自分で妥協点を見つけてうまく生きていくという方法を学んでいくんですけど、なつめは立ち向かわなくていい“大きな怪物”に丸腰でぶつかっていこうとする。 誰かに「そういう世界なの!」って言われても「そんなの間違っている!」って言っちゃうなつめのことが大好き。そこが彼女の素晴らしいところだから、どうか染まらないでほしいと思いながら演じていました。 ――自分でも染まりたくないと思うことが? 何が私を一番支えてくれている人への誠意の見せ方なのかは分からないですけど、理不尽なことにも多少は妥協して迷惑をかけないように生きることが誠意なのか。 それとも、みんなが最初に好きになってくれた頃の私と変わらずに威勢良く生きていくことが誠意なのか。大人になればなるほど、大人でいることってすごく難しいなと。 大人になるためにいろいろ知識をつけていったはずなのに、それが邪魔をしてくるような感覚。だから、なつめから学ぶことはとても多かったような気がします。 ■ 池田「悔しくて言いたくなかったんです」 ――撮影中に蜷川監督からアドバイスをされたことは? 私は、なつめの「咲かなきゃ散ることもできない」というセリフが悔しくて言いたくなかったんです。私自身も感じたことがあって、それを言うことで言霊になってしまったらどうしようという思いがありました。そういう時に実花ちゃんが心をほぐしてくれるというか、やわらかくしてくれるんです。 私も「こういうことがあったよ」って自分の経験を話してくれたりして。だから、すごくいいシーンが撮れたと思います。もう“激エモ”です(笑)。 ――完成した作品を見た印象は? 実花ちゃんらしい美しい美術に華やかな出演者。最高級のものを見ているような感じがするのに、登場人物たちはすごく初歩的なところでつまずいているんです。 家庭や恋愛のことだったり、仕事の人間関係だったり。みんなきらびやかなものを手に入れるために、何か大事なものをないがしろにしてきたところで苦しんでいる。それがとても面白かったですね。 今回は実花ちゃんが本気で人間を撮りにいった作品なんだなって。素晴らしいクリエーターたちとタッグを組んで最高品質のものを見せるから人間としては未熟なところをしっかり捉えていく。そこがこの作品の魅力なのかなと思いました。 ――奈良リミ役の中谷美紀さんとの共演はいかがでしたか? 中谷さんはすごく聡明で、ワクワクを忘れていない方。学ぶことを楽しんでいるんです。いつも何かにドキドキしている感じがすてきだなと。 実業家のエリコを演じていた夏木マリさんも一つ一つの所作に品があって、全部美しく見える。とても魅力的な共演者の方々に囲まれた現場でした。 ――今と昔で「東京」に対する印象は変わりましたか? 昔は東京でどうにかなれる、変われるんだって思っていました。でも、考えてみたら東京も発展途上なんですよね。どんどん様変わりしていく。 もちろん、東京が一つのきっかけであることはうそじゃないけど、日本自体がまだ個性や多様性というものを一つのジャンルとして見ているような気がして。 東京も、みんなが多様であるべきだっていうところに向かっていく途中なのかもしれません。 だから、期待し過ぎると悲しむハメになるし、かと言ってナメていると得られるものも得られない。もっと東京に対してラフでいいんだと思います。今、話をしながら東京とSNSってすごく似ているなって感じました。 ――どういうところが似ていますか? 情報過多で、どこかカオスなところ。SNSではいろんな記事があるけど、結局誰かが書いている言葉。その人の私見も混じっているじゃないですか。でも、それが全てではないというところが、東京もSNSも同じかなって。 常に自分というフィルターを持っていないと、全部の情報が正しいものとして入ってきちゃう。過剰摂取は危険だからきちんと用法、用量を守ってくださいという感じです。 ――ちなみに、SNSとの向き合い方は10代と20代で変わりましたか? 高校生の時は何かを発信しないと自分が消えちゃうと思っていました。これは、なつめと一緒。フォロー数が自分のHP(ヒットポイント)になるような感覚でした。 でも、ネットの世界から外に出るようになって、いろんな現場でいろんな人にお会いするうちに少しずつ変わってきたような気がします。 SNSをやっていると自分のことを卑下しちゃうんですよ。その世界にいる、悲しい言葉を言うある一部の人たちの声がすごくダイレクトに自分の中に入ってきちゃうから、もっと自分のことを素直に応援してくれている声に耳を傾けた方が幸せになれるんじゃないかなって思うようになりました。 SNSって中毒性があるので依存しやすい。だから、SNSだけに重きを置かなくなってきたのかなと思います。 ――2020年は「子(ね)年」ということでネズミの鳴き声に掛けて、今「夢チュウ」になっているもの、もしくは「熱チュウ」しているものを教えてください! 2019年は、女優のお仕事はもちろんですけど、歌を歌ったり、連載を始めたり、映画を撮ったり…、ホントに好きなことをたくさんやらせていただいた1年だったんです。 なので、2020年はそこで得たものを生かして、もっともっとお芝居に夢中になりたい! とか言いつつ、また好きなことをやっちゃうんじゃないかなって思ったりも…(笑)。 今は、やっていて楽しいことをちゃんと選ぶことに夢中です! (ザテレビジョン・取材・文=月山武桜)

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