1匹で山中をさまよっていた元保護犬 今はお行儀良くおせち料理を堪能 「おしとやかに食べますね」
2021年がスタートしてから、早くも2週間以上が経ちました。新型コロナウイルスの感染再拡大の影響もあり、自宅でのんびり過ごした方が多いでしょう。帰省など外出の費用が減った分、正月料理にこだわったという話も耳にします。ペットたちにもおせち料理が人気のようで、自身の「専用おせち」をおいしそうに頬張る元保護犬も話題に。飼い主さん(@konatsumakita)にお話を伺いました。 【写真】家族の愛情を受けて立派に成長したこなつちゃん 飼い主さんが初めて会った時はまだ子いぬでした(写真3枚) ◇ ◇ ◇
「寿」の飾り物が添えられたお重には肉や魚、野菜などが
人間のようにお行儀良く椅子に座りテーブルに向かっているのは、推定4歳の女の子「こなつ」ちゃん。目の前にはきれいに盛り付けられた料理があります。
何とこれは“いぬ用のおせち料理”。昨年のお正月に飼い主さん一家のご長女が、いぬやねこ用のケーキや無添加おやつなどを販売する「帝塚山 ワンバナ」で、このおいしそうないぬ用おせちを発見。こなつちゃんの食いつきが良かったことから、今年も用意することにしたそう。「寿」の飾り物が添えられたお重には肉や魚、野菜などがバランス良く入っており、見ているだけで食欲をそそります。 しかし今年はちょっとした事件が。元日にあげようと用意しておいたものの、何と飼い主さんはすっかりおせちの存在を失念しており、しばらく出し忘れてしまっていたそう。慌ててこなつちゃんに与えた飼い主さん。 こなつちゃんは飼い主さんの謝罪を受け入れ、お行儀よくきれいに食べ進めていきます。その様子を収めた写真と動画はインスタグラムで公開され、「おしとやかに食べますね」「豪華ですね」「椅子に座ってる と~ってもお行儀良い」などのコメントが寄せられています。
優しくて無駄吠えもほとんどしない良い子
元々、家族全員がいぬ好きだという飼い主さんご一家。過去には、動物管理センターに連れていかれた近所のいぬを取り戻しに行くなど、「結構、無茶したこともありました」と明かします。ところがその子も2011年に天国へ。 その5年後、娘さんたちがふと「保護犬、見に行く?」と提案したため、施設へと足を運びました。その施設は、静岡県西部地区を中心に、行き場のない犬猫の救助や保護をし、新しい飼い主探しのお手伝いをしているアニマルフォスターペアレンツでした。 保護犬の存在を聞いたことはあったものの、保護施設を実際に訪れるのは初めてのこと。初めて見た保護施設内の光景は驚きだったといいます。 「ペットショップのわんこしか見たことがなかったので、実際の保護犬や、犬猫たちをお世話しているボランティアの方たちが、すごく新鮮に見えました」 その中でも「ビビッ」と来たのが、まだ推定2か月だったこなつちゃんでした。こなつちゃんは愛知県蒲郡市の山中にいたところを保護されましたが、周りに母いぬなどはいなかったそう。飼い主さんは「“1人”でいたなんて聞いた時は切なくなってしまいました」と当時を振り返ります。 家族もみんな「この子だ」と思ったそうで、その日のうちにトライアルの日程まで決めました。保護施設では「奈津」だった名前は、まだ小さかったので「こ」を付け、迎え入れた季節(8月12日)に合わせて「小夏」に。また、平仮名にこだわりがあったため、最終的に「こなつ」と名付けることが決定しました。 愛犬との一番の思い出については「毎日が思い出作りなので一番は決められません」と微笑む飼い主さん。散歩嫌いがたまにきずで、トラックやバイクが来ると急ぎ足で散歩から帰ってしまうという少し臆病な性格のこなつちゃんですが、優しくて無駄吠えもほとんどしない「良い子」だそう。それは、おせち料理を丁寧に食べる様子からも伝わってきますよね。 ご家族からの愛情をこれからもたっぷり受けて、もっともっと幸せになってほしいですね。
Hint-Pot編集部