不適切分娩で男児障害 病院に1億9800万円賠償命令 心拍数異常見過ごし緊急帝王切開など怠る=静岡地裁浜松支部
静岡放送
医師などが分娩時に適切な処置をせず子どもに重い障害が残ったとして両親が浜松市の病院を訴えた裁判で、静岡地方裁判所浜松支部は12月9日、病院側に約2億円の支払いを命じました。 【写真】賠償命令後会見する原告の代理人弁護士と浜松市中央区にある浜松医療センター 静岡県内に住む夫婦が起こしたこの裁判は、浜松市中央区にある浜松医療センターで2019年、不適切な分娩対応により出産した男の子に重い脳障害などが残ったとして、病院側に2億5100万円の賠償を求めてました。 地裁浜松支部の佐藤卓裁判長は9日、胎児の心拍数などを示すモニターに異常が表示されていながら、医師などはそれを見過ごし、緊急帝王切開といった適切な対応をしなかった過失を認め、病院側に1億9800万円の支払いを命じました。 男の子は現在も寝たきりの状態で、父親は判決を受け「5年以上もの間、言葉にできないほどの苦しみと絶望の中で暮らしてきました。本当に悔しく惨めな時間でした。そしてそれはこれからも同じです」とコメントしました。 浜松医療センターは「判決文が届いていないのでコメントを差し控える」としています。
静岡放送