74秒KO負けの皇帝ヒョードルが現役続行を宣言し再戦を希望!
「人類60億分の1最強男」の衝撃的なKO負けシーンだった。米国でUFCに次ぐ総合格闘技の「Bellator(ベラトール) 180」が24日(日本時間25日)米国ニューヨークの“スポーツの殿堂”マディソン・スクエア・ガーデンで行われ、セミファイナルに元PRIDEヘビー級王者、エメリヤーエンコ・ヒョードル(40、ロシア)が登場。元UFC戦士のマット・ミトリオン(38、米国)とヘビー級3ラウンド(1ラウンド5分)で対戦したが、1ラウンド1分14秒に右ストレートを相打ち、それが共にカウンターとなってダブルノックダウンした。ミトリオンの右ストレートの方が先に的確に当たり大きなダメージを与えたため、先に起き上がったミトリオンが、倒れているヒョードルへ上にのっかかって攻勢をかけて、最後は右の強烈なパウンドで、ヒョードルが戦意を失い、レフェリーがストップ。まさかのKO負けを喫した。 ヒョードルは、意識を失うほどのダメージを受けたが、試合後の会見にロシア語の通訳を伴って現れて「気分は悪くない。ドクターの検査を受けたがどこも異常はなかった」と気丈にふるまった。 「このファイトへの準備として何も変わったことはしていない。同じコーチと同じようにトレーニングをしてきた。キャンプ中は自分のエネルギーの全てをトレーニングに費やした」 コンディションには、まったく異常はなかったというが、試合展開だけは意外だったようで、「互いに動いた瞬間にそれが起きた。だが、彼の方が、その状況をうまく使ったのだ」と振り返った。 ヒョードルにとってPRIDEの活動停止後に戦いの場を米国に移していた2011年7月30日の「Strikeforce(ストライクフォース)」のダン・ヘンダーソン以来となる黒星だったが、「氷の皇帝」も40歳。しかも、2012年8月に一度、引退。2015年大晦日の「RIZIN」で現役復帰してから2連勝し、再びベラトールと契約して、米国に乗り込んだ初戦でのこの負け方に、当然、その進退に注目が集まった。 だが、会見では、「まだ戦うつもりはあるのか?」と質問をされて、「イエス。私はファイターだ」と答え、すぐさま現役続行を断言した。