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クリストとジャンヌ=クロード回顧展が7月にポンピドゥー・センターで開催。パリでの活動を振り返る

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美術手帖

 5月31日逝去したクリストとその妻のジャンヌ=クロード(1935~2009)の回顧展「Christo et Jeanne Claude: Paris!」が、7月1日~10月19日にパリのポンピドゥー・センターで開催される。  1958年、クリストはジャンヌ=クロードと出会い、64年までにパリを拠点に活動していた。本展の第1部では、ふたりがその7年間に制作した約80点の作品を展示。第2部「Pont-Neuf Wrapped Documentation Exhibition」 では、パリのセーヌ川に架かる橋「ポンヌフ」を包むというプロジェクト「The Pont-Neuf Wrapped, 1975-1985」の構想から実現に至るまでの期間を振り返る。オリジナルの図面やコラージュ、縮尺模型、写真、文書、工学研究、実現されたプロジェクトの構成要素など、約300点のコレクションを紹介する。  なお本展では、メイスルズ兄弟によるドキュメンタリー映画『Christo in Paris』(1990)も上映。本作は、クリストとジャンヌ=クロードの伝記映画であり、ふたりが「The Pont-Neuf Wrapped, 1975-1985」に捧げた10年間を記録している。  また、本展とあわせて発表予定だった、パリの凱旋門を梱包するプロジェクト「l’Arc de Triomphe, Wrapped(Project for Paris, Place de l’Étoile-Charles de Gaulle) 」は、新型コロナウイルスの影響で1年間延期。2021年9月18日~10月3日に実施予定の本プロジェクトは、2万5000平米の銀色がかった青いポリプロピレン織物と7000メートルの赤いロープを使って凱旋門を包むものだ。  1961年、クリストは凱旋門の近くの部屋を借り、このプロジェクトについて調査をスタート。70年代~80年代にかけ研究を重ね、構想から60年の時を経て、ようやく実現を迎える。  クリストは2019年、このプロジェクトを発表したときに「ジャンヌ・クロードと私がポンヌフを包んでから35年後、凱旋門でプロジェクトを実現するためにまたパリで作品を制作することを熱望している」とコメント。先日、訃報を伝えたクリストとジャンヌ=クロードスタジオは、Twitterでふたりは「死後も進行中の作品を継続することを常に明言してきた」としており、同プロジェクトは予定通り行われることが明らかにされている。  なお、ポンピドゥー・センター会長のセルジュ・ラヴィーニュは、クリストの訃報を受け、次のようなコメントを発表している。「クリストは我々の日常に新たな奥行きを与えた偉大なアーティストだった。まさに魔術師だ。さらに大胆で決断力にあふれ、深い人間味のある素晴らしい人物でもあった」。

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