王者川崎、主将DF谷口が”初陣”へ意欲「今年も強いと思ってもらえるゲームをしたい」
ゼロックス杯でG大阪と対戦 「結果にこだわって戦いたい」(谷口)
日本サッカーのシーズン幕開けを告げる「FUJI XEROX SUPER CUP2021」を翌日に控え、川崎フロンターレの鬼木達監督と主将のDF谷口彰吾が19日の前日会見に出席。記録的な強さを見せた昨シーズンからの積み上げを強調しつつ、新型コロナウイルスの影響によるオフの難しさについても触れた。 【動画】「さすが元セレソン」DF登里享平とFWレアンドロ・ダミアンのコンビネーション弾 昨季の川崎は26勝5分3敗の勝ち点83で、9ポイントも史上最多勝ち点記録を更新。また、総得点88。得失点差+57も、歴代最高を更新した。リーグ戦の最速優勝に加え、天皇杯制覇も果たして、日本サッカー史上の「最強チーム」の呼び声も高い。 その川崎は、リーグ戦と天皇杯をいずれも2位で終えてリベンジを期すガンバ大阪を埼玉スタジアムで迎え撃つ。 新シーズンを前に鬼木監督は「キャンプから積み上げてきたものを出すことに尽きる」と話し、「昨シーズンに選手が全力で取り組み、記録的な数字を出してくれたと思う。それを超えるのは簡単ではないので、積み上げをしっかりしていこうと。その取り組みには素晴らしいものがある。難しい記録かもしれないが、昨年以上を目指さないと超えられないので、そこを目指す」と、昨年のチームの延長線上に今季のチームを置いての進化を図っている。 主将の谷口は「一発勝負の緊張感を楽しみつつ、結果にこだわって戦いたい」と試合を見据える。また、「キャンプから継続してハードなトレーニングができているし、チーム内でも日々高いレベルで競争できている。キャンプから戻ってきて、公式戦が近づいてきているという雰囲気もトレーニングに出てきて、いよいよ始まるという空気がある」と、沖縄県キャンプを経てのチーム状況を語った。
天皇杯決勝も戦い、オフが短かったなかで「頭の疲れがかなりあった」(鬼木監督)
昨季は新型コロナウイルスの影響により、ほぼ半年間で1年分のリーグ戦を戦ったような過密日程だった。さらに天皇杯の決勝は今年1月1日でオフも短いなか、例年のように旅行に出かけたりするような過ごし方もできない。疲労の蓄積について、鬼木監督は「頭の疲れ」をキーワードにした。 「休んでいる期間がそれほど多くなかったので、(コンディションが)落ちる量は少なく、トレーニングを始めた時に悪いとは感じなかった。明日100%の選手が何人いるかと言えば、まだまだだと思う。ただ、取り組む姿勢には100点をあげたい。コロナの影響で最も懸念しているのは、オフや休みは取れたけれども、本当に気持ちのところでリフレッシュできたわけではないと思うこと。頭の疲れがかなりあったと思うので、そこはシーズンが始まって進みながらでも見極めるのが私の仕事だと思っている」 そうした例年との違いもありながら、川崎が求めるのは見ている人をワクワクさせるサッカー。谷口は「川崎フロンターレは、今年も日本のサッカー界を引っ張っていこうという強い思いでやっている。楽しみに待ってくれている方に、今年のフロンターレも強いと思ってもらえるようなゲームをしたい。そのくらい期待してもらって、それに応えられるように頑張りたい」と、力強い言葉を発した。 昨季の絶対王者は、今シーズンの幕開けでもその強さを見せつけることになるのか。今季の進化がどれだけピッチで発揮されるかが注目される。
Football ZONE web編集部