「地震は起こるが、被害小さくできる」阪神大震災から来年30年 想定被害基に専門家提言
南海トラフ巨大地震発生の懸念がある中、地震をテーマにした講演会が京都府八幡市立生涯学習センター(男山)であった。京都大名誉教授で関西大特別任命教授の河田惠昭さんが「大震災を乗り越えるために 南海トラフ巨大地震に備える」と題して語った。 【グラフィック】震度7だらけ、南海トラフ地震の震度分布シミュレーション 河田さんは来月、発生から30年を迎える阪神淡路大震災など過去の事例に触れ、災害時に揺れる木造住宅やマンションの映像などを紹介しながら解説した。 八幡市周辺には花折断層系47キロと、黄檗断層系25キロ、西山断層系42キロがある。想定される被害概要として、地震の揺れは震度6弱で、三川合流(桂川、宇治川、木津川)地域を中心に液状化被害が発生し、電車が長期に不通となることや地下駐車場が地下水で水没する恐れなどがあることを挙げた。 「地震は必ず起こる」と強調し、「最新の研究成果を理解すれば災害被害を小さくできる。正しい情報を知識として身につけ、備えることが重要」と呼びかけた。 講演会は生涯学習センターが主催し、約130人が参加した。